「着物でスチームパンク(3)」動画でスチームパンク着物

女性スチームパンカーとしてはどういった着物を着ればよいのでしょうか? 私の勝手な判断基準ですが「武器が似合うかどうか?」がポイントではないかと。動画で着物を解説しました。
着物人の種族

スチームパンク界の女性たち

西洋諸国のサイト・ブログ、映画、アニメ、ゲームなどスチームパンク関連のメディアをざっと見てみると、スチームパンク女性はアクティブな人が多いんですよね。

ヴィクトリア朝の女性の服装は締め上げたコルセットにロングスカートですが、時にスカートをたくし上げ、時に男装して、ライフルや剣を片手に敵をバッタバッタとなぎ倒す、男勝り(←これってフェミニズム的に死語?)な人が目立ちます。

スチームパンクヒロイン=闘う女

着物人の種族
もちろんちょっとしたことでもすぐに気絶してしまうヴィクトリア朝的淑女もいるのでしょうが、スチームパンク作品のヒロインと言ったら、勇気あふれる快活な「闘う女」であってほしいと個人的に思っています。そう考えると、着物のヒロインは日本刀や銃で敵と互角に渡り合う大和撫子であるべきではないでしょうか。

写真の帯はお蝶さんに憧れて手作りしたもので、赤い博多独鈷(どっこ)の献上帯に、刺繍の花札を散らせています。

年代別に動画で着物を紹介

では、女性スチームパンカーとしてはどの路線で行ったら良いのか? 着物には結構シビアな年齢制限があります(現代ではわりとゆるくはなりましたけどね)。そこで、10代、20代、30代、40代以上の年齢別に、前回の記事をふまえて「武器の似合う」スチームパンク的な着物を、動画と共に4種ご紹介したいと思います。

「着物でスチームパンク(2)」着物人の様々な種族
柄、素材、種類によって、着物はいくつかのジャンルに分類できます。たとえ全く同じ着物でも着付け、ヘアメイクによっても驚くほど変わるんですよ。着物人の分類を解説しました。

10代は「キモノヒメ族」


10代スチームパンカーにお勧めなのは「キモノヒメ族」です。アンティーク着物と現代ファッションを組み合わせてみてはいかがでしょう。

サングラスにデジタルな腕時計、首にはiPod、肩掛けカバンにはノーパソ、iPad。でも着ているのはカラフルでダイナミックな絵柄の銘仙。こんなミスマッチも10代ならオールオッケーで許されます。『サクラ大戦』の真宮寺さくらみたいに、着物に袴、靴ってのもオツですね。

20代は「タイショウロマン・ショウワレトロ族」


20代にお勧めは「タイショウロマン・ショウワレトロ族」の着物。動画は映画『夢二』のトレイラー。アレンジを加えずに、大正・昭和初期そのものの着付けの仕方で、半襟を多めに見せてアンティーク着物を着てほしいです。普段は竹下夢二や高畠華宵の絵そのものの楚々とした女性でも、いざとなれば長い振袖をまくりあげ、白い肌もあらわにライフルをぶっ放すイメージでしょうか。

30代は「アネサン族」


30代なら「アネサン族」。動画は『緋牡丹博徒 花札勝負』。『緋牡丹博徒』のお竜さんは衣紋をぐっと抜いて、帯を下の方で粋に締める着付け。火の国のが結ぶのは九州の博多帯。手にする武器は日本刀。ピストルも似合いますね。それにしても富司純子が『サマーウォーズ』ではおばあちゃん役ってのが信じらんないよ!

梶芽衣子の『修羅雪姫』


こちらは梶芽衣子の『修羅雪姫』。クエンティン・タランティーノがおおきな影響を受け『キル・ビル』で元ネタにしたことで有名になりましたね。母にかわって復讐を誓い、厳しい修行の末剣の達人となる雪。縞の着物に真っ赤な蹴出し(裾よけ)、博多帯に後見結びが決まってます。

池玲子の『不良姐御伝 猪の鹿お蝶』(閲覧注意)


そしてこちらはポルノ映画ではありますが、池玲子の『不良姐御伝 猪の鹿お蝶』。私はこのお蝶さんがとても好きで、以前別サイトの「幻想画廊」でコスプレの年賀状プレゼント企画までやっているのです。お正月にこんなもんが送られてきた当選者のみなさん、本当にすみませんでした。

壮絶な死闘シーン


なんでこんなに好きなのかというと、エンディングの殺陣(たて:映画などの日本刀アクション)が実に素晴らしいからなんです。
ポルノ映画と見くびってはいけません。胸をはだけさせ、血まみれで斬りかかるお蝶姐さんの美しいことといったら! この壮絶な死闘を演じた池さんは名女優だと思います。

40代以上は「ウツクシイキモノ・キモノサロン族」


いかんいかん、つい30代だけ長くなりました。最後の40代以上は「ウツクシイキモノ・キモノサロン族」。ただしクロウト系で。いわゆる『ゴクツマ』っぽい着物です。動画は『新・極道の妻たち 惚れたら地獄』の名シーン。

この貫禄、この美しさ! 岩下志麻姐さんの口上、決まってますねえ。武器はもちろんマシンガン。鎖骨が見えそうなほど開けた衿、一筋の毛の乱れも許さない夜会巻き。一般に着物にはNGとされている、(超高級)腕時計、煙草、ネックレスなどのアイテム使いもカッコいいです。

外出は勇気がいる?

着物世界においてはどの着こなしもマイノリティで時代と逆行・逸脱しているので、このまま外出するのは難しいかもです。洋服の場合は割と自由度が高いので、スチームパンクファッションでもそれほど浮かないのですが、着物はただでさえ目立ちますからね。

夏はお祭りや花火大会など着物姿の人が結構いるので、今回はいろいろ着物で遊ぶことができました。海外のスチームパンカーはどうしてるんでしょうね。やっぱりどんなときにもコルセットにロングドレス──ってのは無理なんだろうなあ。

着物で闘うのは無理?

そして正直言うと、着物はやっぱり冒険活劇的アクションには向いていないです。裾をからげないと走れないし、長い袖はじゃまで腕を振り上げにくいし、激しく動けば着崩れるし。私はキックボクシングの趣味があるのですが、とても着物じゃ無理。さらし巻いて諸肌(もろはだ)脱いでやっとこさってとこ。

それでも着物で闘う女ってのは美しいと思います。動きにくさのハンデを物ともせずに華麗に闘うという部分が、日本的美学に通じるからかもしれません。

蒸気夫人
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