コットン、トーション、ラッセル、ケミカル──レースの歴史と基礎知識

レースは心をときめかせる魅惑の織物。そしてネオヴィクトリアンインテリアやスチームパンクファッションに欠かせない手芸材料です。レースの歴史とレースの基礎知識をまとめました。
オリジナルタオル作り

人々を魅了してきたレース

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小学館・日本大百科全書によると、レースとは「糸を操作することによって透かし模様をつくりだしたもの」とあります。レースの魅力はまさに透かし模様にあります。透明なような、不透明なような、向こう側が見えるような、見えないような──ゆらぐような神秘的なイメージは昔から人々を魅了してきました。

レースの歴史ー古代

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レースが文献にはじめて登場するのは、13世紀初期。英国の尼僧院の規約にレースという言葉が使われました。野生の動物を捕るために使った網の形状とにていることから、古代のフランス語のラシ(LassisまたはLacisで「わな」の意)から派生した言葉ではないかと考えられています。レースという言葉が尼僧院で作られたように、レースはナンズワーク(Nun’s Work「尼僧の手芸品」)と呼ばれていました。

イタリアのレース

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16世紀になると刺繍の技法からニードルポイントレースがイタリアで発達しました。貴族や裕福な商人階級の人々の間で首の周りを大きくぐるりと囲む襟・フレーズが流行しました。この流行はフランス、イギリスをはじめヨーロッパ中に広まりました。あまりに高価になったレースに対して、王族やある階級以上の貴族以外のレースの着用を禁止する「奢侈(しゃし)禁止令」まで発令されたこともありました。

フランスの流行

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現代ではレースと言ったら女性の洋服──と考えられていますが、レースが発達したフランスのルイ王朝では男性の宮廷衣装として不可欠なものとなりました。あなたも昔の襟元をレースで飾ったフランス貴族たちの肖像画をご覧になったことがあるでしょう。意外なことに当時はレースは「男らしさの象徴」だったんですね。もちろん女性のドレスの一部やショール、下着など女性の衣装を飾るものとしても人気となりました。

機械レースの発明

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今日一般庶民がレースの衣装を身につけられるようになったは、機械レースの発明のおかげです。1808年にイギリスのジョン・ヒースコートがボビンネットによる機械レースを開発し、1828年にはスイスのパイルマンの刺繍レース機が生み出されました。19世紀半ばにはあらゆる種類の手工芸レースに似た、質の高い機械レースが作られるようになったのです。

日本にも輸入

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日本でも1920年代にレース機械が輸入され各地で機械レースが生産されました。現在は「機械レースによって作ることができないレースは存在しない」とまで言われています。短時間に大量のレースを作ることが可能になり、かつての貴族の織物は低価格で一般に流通するようになりました。

機械レースの流通

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手編みによるレースは今でも女性の趣味としてニードルポイントレース、ボビンレースなどが人気ですが、市場に出回っているのはほとんどが機械レースです。一番使われているのはエンブロイダリーレースでしょうか。

エンブロイダリーレースは機械で布に刺繍をほどこしたレースで、化学処理で布をとかして刺繍のみ残すケミカルレース、チュールに刺繍したチュールレース(ネットレース)、綿生地に刺繍した綿レースなどがあります。他にもラッセルレーストーションレースなどレースの種類は様々です。

レースは女性スチームパンカーの必需品

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レースいっぱいのお部屋はネオヴィクトリアン趣味をお持ちの方の心を躍らせます。女性スチームパンカーにとってもレースは使い勝手の良い手芸材料です。写真のレースはほんの一例ですが、一口に「レース」と言っても、たくさんの種類があるんですね。

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※情報修正2017年09月

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