「箔押し・金文字の方法」スタンピングリーフの使い方

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スタンピングリーフを使って、全体にバラの箔押し模様をつけてみました。100円のバインダーをアンティーク風に改造。ブラウンのレザー(合皮)に金のバラ模様が箔押しされています。
箔押し(金文字)方法

スタンピングリーフ再び

箔押し(金文字)方法
ここで私が愛してやまない「スタンピングリーフ」という商品を改めてご説明しましょう。スタンピングリーフは吉田金糸店から出ている転写シートで、トナー印刷した図案の上に置いてアイロンをかけると金箔が転写されるのです。金・銀の他、赤、青、ホログラムなど全18色あります。東急ハンズ他、ネットでも購入できます。

スタンピングリーフの仕組み

箔押し(金文字)方法
仕組みはこうです。コピー機やプリンタで出力した紙にはトナーで文字や図案が書かれます。その上にスタンピングリーフのキラキラした面を上にしてアイロンをかけると、熱でトナーとスタンピングリーフの裏の接着剤が反応し、ピタリと金箔が紙に張り付くというもの。つまりトナーで図案が描かれていれば、下地が紙でなくても金文字は作れるのです。

真鍮エッチングの方法が使える!

箔押し(金文字)方法
これで思いついたのが以前作った自転車のヘッドバッヂ。エッチングのためにトナーを真鍮板にアイロン転写したんですが、印刷した図案が実に美しく再現できました。このトナー・アイロン転写法を使えば、様々なものにスタンピングリーフの金文字加工ができるってわけ。

「昭和レトロ自転車(4)」オリジナルバッヂ作り
昭和レトロ自転車で最も目を惹くのはバッヂではないでしょうか。昔のアンティーク自転車全体にはバッヂがこれでもかとつけられています。今回はオリジナル自転車バッヂ作りについて。

必要な3つの条件

箔押し(金文字)方法
ただし条件が3つあります。下地は

(1)耐水性があること
(2)熱に強いこと
(3)伸縮性がないこと 

です。金属板ならかなり美しい金文字が作れますが、本物の革にこの方法で箔押しすることはできません。今回はプラスチック製のバインダーと合皮を材料に作ってみます。

紙は「ぶどう」以外は不可

箔押し(金文字)方法
使用する紙はFUJIFILMの「画彩(かっさい)」マット仕上げです。鉄道模型や電子工作をフルスクラッチする方ならご存知の、通称「ぶどう」です。100枚で350円でした。

紙ならなんでも良いわけでなく、この「ぶどう」以外の紙は使えません。また同シリーズでパッケージに「りんご」が書かれたものがありますので、間違えないようにしてくださいね。

【1】バインダーに合皮を貼り付ける

箔押し(金文字)方法
まずはバインダーよりも3センチのノリシロを作って大きめに合皮を切ります。接着剤を塗ってバインダーに貼付け、はさみでノリシロを切って内側に曲げて接着。ここまでは「革装丁のブックカバー」と同じなので簡単です。

「洋書革装丁風ブックカバー」の作り方
現代の書籍の装丁はどうも派手すぎてインテリアに合いません。原色や派手な色の表紙が多いからです。そこで、アンティークな革装丁のブックカバーを作ってみました。

【2】図案を考える

箔押し(金文字)方法
イラストレータ、フォトショップなどで図案を考えます。クラシカルなバラ模様にしてみました。この絵は転写の際に反転されますので、文字や左右が決まっている図面は鏡面になるようにしてください。これを先程のFUJIFILMの「画彩(かっさい)」マット仕上げで出力。プリンターレーザープリンタを使います。インクジェット方式不可。

ご注意!

この記事でご紹介したアイロン転写法は、フルスクラッチの真鍮エッチングパーツ作りによく使われる方法ではありますが、「インクジェット用紙をレーザープリンタで印刷する」という荒業を用います。プリンタ故障の原因となることもありますので、あくまで自己責任でお願いいたします。

【3】アイロン転写する

箔押し(金文字)方法
出力した紙を水でビタビタに濡らし、合皮を貼り付けたバインダの上に紙の裏側を上にして置き、位置合わせをします。濡れていて文字がうっすら透けるので位置が分かります。そしてアイロンの熱を「中」に合わせて、上から体重をかけてぐーっと押します。スチームは使わないこと。アイロンは滑らせないこと。水が蒸発して「ジュー!」と音をたてるのでコゲない程度で離して、別の場所をまんべんなくアイロンがけ。

【4】もう一度アイロンがけする

箔押し(金文字)方法
濡れた紙がこのように乾いて白くなるまで、全体を均一に熱します。そして同じことをもう一度繰り返します。また全体を水でビタビタに濡らし、全体をアイロンがけ。紙は下地に張り付いているので大丈夫かと思いますが、紙がずれないように気をつけます。

【5】紙を剥がす

箔押し(金文字)方法
全体が白く乾いたら紙を水でひたします。写真のようにペロ~っと紙のみが剥がれ、印刷した図案が合皮の下地に転写されています。必ず水をつけてめくってください。上手く剥がれますよ。

【6】紙の繊維を完全に除去

箔押し(金文字)方法
残った紙の繊維を指でこすりおとします。トナーはしっかりついていますので、指でこすったぐらいでははがれませんが、爪でゴシゴシやるのはダメ。写真は水洗いした後の合皮表面。印刷したそのままの図案がプリントされています。

【7】スタンピングリーフ転写

箔押し(金文字)方法
ここでようやくスタンピングリーフの登場。図案の上に乗せて、アイロンの「中」で押し付けます。このとき、転写した他の部分の図案に直接アイロンの底がつかないよう注意します。この写真では一枚だけ置いていますが、金文字を載せる全体に数枚を敷いてアイロンがけするのが安全です。時々めくって様子をみながら全体に金色を転写。

【8】余分な金箔を落とす

箔押し(金文字)方法
これはスタンピングリーフ後のバインダー。余分な所にスタンピングリーフが転写されてしまっています。これはアイロンを均一の力で押さなかったことと、紙を剥がした際に繊維が残っていたことが原因かもです。余分なところについた金箔は、メラミンスポンジでこすれば簡単に落とすことができます。

【9】ニス仕上げ(ラッカー塗り)

箔押し(金文字)方法
上からニスを塗って金箔面を保護します。この時油性のニスはダメです。せっかくの金箔(トナー)部分が溶けてしまいます。水性のニスを2度ほど塗り重ねます。

【10】内側に布を貼る

箔押し(金文字)方法
内側に布を貼ります。これは「革装丁のブックカバー」の要領で。これもカルロスさんから「内側の布地は表とは逆に艶やかな草花柄なんかも面白いかもしれませんヨ」というアドバイスを頂きましたので、クラシカルなリバティプリントを貼ってみました。はい、完成です。

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現代の書籍の装丁はどうも派手すぎてインテリアに合いません。原色や派手な色の表紙が多いからです。そこで、アンティークな革装丁のブックカバーを作ってみました。

図案の線の太さについて

箔押し(金文字)方法
実験的に線が細い図案と、線が太い図案両方でつくってみました。こうしてみると線が太い方が美しく箔押しできているような気がします。ニス塗りとあいまって、ギラギラとした金属光沢が美しいです。

合皮の場合の問題点

箔押し(金文字)方法
線の太い図案、細い図案の比較。アップで見ると分かりますが、どうしても線の甘いところ、ハミ出しはできてしまいます。これは合皮が金属と違って柔らかく、均一に熱を加えるのが難しいからです。このあたりはご容赦ください。アンティークな味わいになるので、これはこれでOKかな?

アドバイスに感謝

箔押し(金文字)方法
100円ショップのバインダーが生まれ変わりましたよ。スタンピングリーフはいろんな応用がきく便利素材ですね。今回はヒントをくださったカルロスさんに感謝です。ありがとうございました!

材料・道具
蒸気夫人

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