「マーブリング(墨流し)の技法」櫛目模様の紙を作ってみよう

マーブリングとは、大理石(Marble)に似た美しい模様。革装丁の書籍だけでなく、日本の墨流し、イスラム文化圏の精密画など、世界各国にこの技法を応用した美術があります。
マーブリング

私も小学校の時に図画工作の時間にやりました。今回は小学校時代からうん十年を経て、再びマーブリングに挑戦いたします。

【1】ミョウバン水を作る

マーブリング
ミョウバン小さじ2杯を熱湯300ccに入れます。ミョウバンは白い粒状になっていますので、完全に溶けるまでかき混ぜます。この液体を常温まで冷まします。ミョウバン水は、紙に絵の具を定着させたり、発色を良くするためのものです。

【2】紙にミョウバン水を塗る

マーブリング
スポンジにミョウバン水を含ませて、マーブリングする紙に塗ります。塗りムラがないように気をつけて。紙はうっすら濡れている感じに。液体でびしょびしょになるほど塗ってはいけません。

【3】マーブリング溶液を作る

マーブリング
紙を乾かしている間に、マーブリング液を作ります。写真の洗濯糊をバットに全部入れ、水で薄めます。この溶液の濃度がマーブリングの出来を左右します。文章では非常に伝えにくいのですが、とろ〜っ、ぬるぬる〜っとしていて、かき混ぜている棒にやや抵抗がある感じ。こればっかりは何回かやってみて、感覚をつかむしかありません。かきまぜたら、溶液の表面に新聞紙をひたして水面のゴミをとっておきます。2、3回やればきれいになります。

【4】模様を作る1

マーブリング
マーブリング用の絵の具で模様を作ります。マーブリングは水彩絵の具やアクリル絵の具(リキテックス)、油絵具などで作ることができるのですが、初めてやる場合には市販されているマーブリング専用絵の具が一番良いと思います。東急ハンズで1,575円でした(セットは500円ぐらいからあります)。

【5】模様を作る2

マーブリング
まず第一の色(ここでは青色)をポンポンポンと、一滴ずつたらしていきます。5センチほどの大きさに色が広がったら、洗濯糊溶液の濃度が調度良いと分かります。その次に第二の色(黄色)を同じく一滴ずつたらします。そして最後に第三の色(白色)をたらします。別に何色使っても良いのですが、こんな風に一色ずつ順番にたらすと美しい模様にしやすいです。

【6】模様を作る3

マーブリング
マーブリングには「小石」「櫛目」「矢羽」「渦巻き」「孔雀」「静脈」「ゼブラ」……など様々な模様があるのですが、ここではマーブリングの代表とも言える「櫛目」模様の作り方をご紹介します。赤い矢印が指しているクシが必要です。

1センチ角の角材にドリルで1センチおきに穴をあけて、竹のつまようじをさして接着しました。つまようじの間隔は、数ミリ〜数センチなどご自由に。1センチぐらいが使いやすいと思います。バットの縦横の長さに合わせて、2種類作りました。

【7】模様を作る4

マーブリング
櫛の先を水面に入れて、スーっとゆっくり水平に動かします。縦でも横でも構いません。写真では短い櫛を横に動かしています。

【8】模様を作る5

マーブリング
次に長い櫛を縦にスーっと動かします。こんな感じに美しい模様が描かれます。

【9】模様を作る6

マーブリング
もう少し細かい模様が良いので、さらに横に櫛を動かします。

【10】模様を作る7

マーブリング
それから縦に櫛を動かします。櫛は何度通してもよいのですが、あまり多いと色がにごって汚くなってしまいます。また最後に櫛を通した幅が、櫛目の模様の幅になりますので、細かい模様が好きな方は多めに、大きな模様が好きな方は少なめに櫛を通します。

【11】紙に写し取る

マーブリング
できあがった模様の上に、最初にミョウバン水を塗っておいた紙を浸します。中に空気が入らないように、そ〜っと置く感じです。全面が浸ったら紙の端っこを持って、バットの縁にこするようにして紙をひきずります。こんなことすると、せっかくの模様が落ちないの? とご心配かと思いますが、大丈夫。ちゃんと模様は剥がれずについたままです。

【12】紙を引き上げる

マーブリング
はい、取り出しました。「ちょ、模様が全然違うじゃん!」というツッコミが聞こえそうです。えっとですね。ここからは時間との勝負だったので、悠長に写真を撮っている(旦那様が撮影してるんですが)場合じゃありませんでした。バタバタしてて、写真撮るの忘れちゃいまして。これ以降はいろんなマーブリング紙を作った時の写真なので、模様が違ったりしますがご勘弁を。
マーブリング
なお、マーブリングした後のとろみのある液体は、新聞紙を表面に浸して絵の具を吸い取らせるときれいになります。新聞紙で絵の具をとれば、何度もマーブリングに使えますので、そのまま別の模様のマーブリングをするか、ペットボトルに移しかえて保存しておくと良いですよ。

【13】紙を水で洗う

マーブリング
マーブリングした紙をベニヤ板にのせて、弱い水流のシャワーで余分な絵の具、糊を洗い流します。水で洗ってもちゃんとマーブリング模様はのっていますからご心配なく。逆に十分水洗いしていないと、残った絵の具が他のものに移ったりしますので、しっかりと洗っておきます。

【14】紙を乾燥・プレスする

マーブリング
洗った紙はベニヤ板につけたまま、風通しのよいところで乾燥させます。だいたい乾いたらベニヤ板に白い紙を置いて間にマーブリング紙を挟み、上に重しを乗せてサンドイッチに。重しにはダンベルが最適。一晩おけば完成です。

ゆらゆら櫛目模様

マーブリング
小学校以来ほぼ初めてのマーブリングだったので、何度か失敗してしまいました。ホントは櫛目模様がまっすぐになってほしかったのですが、こんな感じにゆらゆらと揺れてしまいました。紙を置いたときに水面が揺れてしまうんですね。まだまだ修行が足りぬ。

失敗しちゃった

マーブリング
こちらは失敗例。ミョウバン水に塗りムラがあったのか、空気が入ってしまったのか、模様が白く抜けてしまいました。一度色が抜けてしまうと、後で紙を浸してもマーブリング模様が上手くのりません。空気が入ると致命的なので、気をつけてくださいね。

重要なのは紙選び

マーブリング
マーブリングにおいて紙選びはかなり重要だと思いました。表面がつるつるとした紙だと、マーブリング絵の具をはじいてしまって色が薄くなってしまうようです。どの紙が適しているかは、いろんな紙を使って実験していくしかないですね。

神と自然だけが描ける模様

マーブリング
苦労したけどマーブリング、楽しかったなあ。実に繊細な縞模様ではないですか! 孔雀や蝶の羽、大理石や木々の年輪のような美しいマーブル模様。こんな細かな縞模様は、いくら器用な人でも、人間業ではとても描くことができません。自然や神様だけが描ける模様なんですねー。さて、次回はマーブリングの応用編。お楽しみに☆



材料・道具
蒸気夫人

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