白い壁とのコントラストを強調するために真紅のカーテンに交換し、カーテンボックスも作りました。このカーテンボックスには鏡をはってあります。さて、この鏡の効果とは?
長い廊下のように見せるトリック
この納戸は部屋の半分をクローゼットにしたので細い廊下のようになっています。でもさらに長い廊下に見せるにはどうしたらよいのでしょうか──? そこで以前訪れたトリックアート美術館を思い出しました。
こんなマジック知ってますか?
このイラストではテーブルの上に生首がのってますね。こういうマジックをご覧になったことがありますか? よくある鏡を使ったトリックです。鏡に部屋の壁が映りこんでいるので、テーブルの下に何も無いように見えるんですね。
鏡は部屋を長く、広く見せる
上の写真がカーテンボックス取り付け前、下が取付後。天井と壁が鏡に映り込み、ずっと向こうまで廊下が伸びているかのように見えませんか? 部屋を長く(広く)見せるのに鏡はとても効果的です。私はこんなだまし絵的なトリックが大好きなのです。
やっかいな頼みで申し訳ない
カーテンボックスは電気工事の業者さんとは別の、インテリア関係の業者さんにお願いしました。説明が結構大変でしたが図を描いたり身振り手振りで伝えて、なんとか思い通りのモノを作ってもらうことができました。本当にやっかいな施主ですみません。
カーテンボックス取り付け
事前に部屋の寸法の計測をして、すっぽりはまるカーテンボックスを作ってもらい、後日取り付けとなりました。ですがあまりに寸法ぴったりだったため、これを窓の上に設置するのに一苦労。半日ほどかかって無事取り付け終わりました。
境目をシーリング材で処理
天井・壁と鏡の境目が上手く隠れるように、壁紙と同じ白色のシーリング材でカーテンボックスの端っこを埋めます。そして鏡の下には金色に輝く真鍮のリムを貼ってもらいました。
プリーツ加工処理のカーテン
カーテンはサンゲツのショールームに何度か足を運んで選んだ真紅の生地です。どっしりとしたベルベット生地と迷いに迷ったのですが、防炎、ウォッシャブル、遮光2級のつるっとした生地に決めました。ひだが美しく出る特殊なプリーツ加工を施してあります。
窓まわり完了
窓まわりの改造が終了しました! 想像した通りにできあがりました。
ビフォー&アフター
左側がもともとの窓、右側が改造後です。窓の位置がずれているようにも見えますが、カーテンは真ん中分けでなく、右寄せになるのでこれで大丈夫。長い廊下の途中にカーテンが吊るしてあって、カーテンの向こうは立ち入り禁止というイメージです。
次回は最終回です
この時点で2010年の07月。2009年11月に工事が始まってから9ヶ月が経過していました。次回はいよいよ、「潜水艦・ノーチラス号の廊下風納戸改造計画」最終回。壁と天井のライティング工事です。【蒸気夫人(マダムスチーム)】
追記
『タニアのドイツ式部屋作り』の93ページに全く同じ方式で鏡を取り付けている写真が載っています。廊下や玄関など狭く細い場所を広く見せることに成功していますよ。このような鏡の使い方はドイツでは一般的なものなのでしょうか。ぜひ日本の家屋でも取り入れてほしいアイデアですね。また本書には以前ご紹介したブラシを使った掃除法も書かれています。おしゃれですよ。