「平賀源内とゑれきてる」奇人か?天才か?

江戸時代の安永5(1776)年に平賀源内(1728~1780)が復原に成功したエレキテルの模型。もちろん3000ボルト~5000ボルトの電圧で火花が散るものですよ。
平賀源内・エレキテル

もともとは医療器具

エレキテルは18世紀半ばに渡来した「医療器具」です。ピリリと感電すると患部から痛みがとれるとされていました。これを長崎で見た平賀源内が、本を参考に見よう見まねで1776年に復原したのがエレキテル。原理などよく分かってないのに直感だけで作ってしまう源内先生、ただものじゃあありませんね。

学研『大人の科学マガジン22号』

平賀源内・エレキテル
このエレキテルは学研『大人の科学マガジン22号』のふろくです。現存する、平賀源内モデルのエレキテル(逓信総合博物館所蔵)を再現したもの。実物は60×40×30センチぐらいの大きさなんですが、ふろくのエレキテルは10×5×6センチのミニサイズ。

プラスチックじゃ味気ない

平賀源内・エレキテル
使用している素材は当時のものと違って、回転筒はポリ塩化ビニール、ハンドルや外郭はプラスチックでできています。一応、本物のように見える化粧紙(模様がプリントされた紙)もふろくになっているんですが、どうも味気ないのでスチームパンク風に改造することにしました。

真鍮と木製エレキテル?

平賀源内・エレキテル
真鍮と木で作られたようにみせるために、ラッカーでペイントしたり木目のカッティングシートを貼ったり。箱の下の足もルータカッターで切り取って、真鍮のボルトをビス留め。外箱に真鍮の飾りをつけてできあがり! 中身の組み立ても含めて2時間ほど(塗料の乾燥時間除く)でした。

ま、実際は地味だけど

平賀源内・エレキテル
で、肝心の放電。私のイメージとしては左の写真のようにスパークして欲しいんですが、実際は右側の写真のようにかすかに「ピチピチ」と音がして小さく光るって感じ。うん、まあ期待が大きすぎたね……。

でも面白いのでキコキコ何度もハンドルを回してしまいました。触ったらビリっと感電したよー!(ショックに弱い人や心臓ペースメーカつけてる人はやらないでね)

エレキテルの仕組み

平賀源内・エレキテル
写真はふろくをそのまま組み立てた場合の外観。ハンドル(手)を回すとポリ塩化ビニルの回転筒がまわり、綿とこすれて帯電します。+と-の電荷を蓄電版に集めて、+の導線(右の曲がった方)と-の導線(左のまっすぐな方)を近づけて空中放電するって仕組み。

昔のエレキテルは金属箔の蓄電版でなく、ガラス瓶の蓄電瓶だったりするので効率が悪かったのです。だから本物はずっと大きいのですが、現代の技術だと同じモノがこんなにコンパクトになるってわけ。

天下の奇才・平賀源内とは?

平賀源内・エレキテル
ところで平賀源内とは何者なのか? エレキテルの生みの親としての顔だけでなく、博物学者、俳人、画家、陶芸家、鉱山採掘者、戯作作家──などなど様々な分野で特異な才能を発揮した天才です。興味の赴くままに片っ端から独学で学ぶ、独立独歩の人でした。

西洋の科学と東洋の科学の架け橋

平賀源内・エレキテル
あまりに興味の幅が広すぎていったい何がしたいんだかよく分からない人ですが、それだけ好奇心旺盛だったんでしょうね。彼は西洋の科学を日本の科学に融合させた功績者です。エレキテルの復原に成功した3年後あやまって人を殺傷し、獄中で病死してしまったのが残念。その後も長生きしたらどんな偉業を達成したんでしょう?

他にもいろんな実験ができるよ

平賀源内・エレキテル
コンパクトながらこのエレキテル、ライデン瓶(18世紀に発明された蓄電器。プラスチックのコップで簡単に作れる)をつなげればパワーアップさせることができますし、フランクリンモーター、ムーアのモーター(共に付録や本誌を参照して簡単に作れる)の実験もできます。他にもいろんな科学実験が手軽にできて面白いですよ。

「スチーム」じゃないけれど

平賀源内・エレキテル
「おいおい、電気なら『スチーム』じゃないじゃん」と突っ込みが入りそうですが、いいじゃないですが、堅いこと言わなくても。あなたもお好きなんじゃないかなって思って。ブログタイトルは「スチームパンク大百科」となっていますが、これからも気ままにレトロな科学、クラシカルなグッズなど紹介していきますね。

蒸気夫人
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