「ホームズの卓上虫眼鏡」スチームパンクな豪華拡大鏡

シャーロック・ホームズと言えば、虫眼鏡。今回はきっとホームズ氏にもご満足いただける、蒸気社の新製品「鷹眼」をご紹介します。捜査研究に大いにお役に立てるのではないかと。
Steampunk Magnifying Glass Stand

ところがどれを見ても、eの字がかすれてrのしっぽが欠けているだけでなく、拡大鏡で注意深く見ると、さっきぼくの言った十四の特徴が、まったく同じように見られるのです

『花婿の正体』光文社文庫

鷹の目のような「鷹眼(Organ)」

毎度おなじみスチームパンクガジェットのメーカ「蒸気社(※)」から発売された新製品です。「鵜の目鷹の目」のことわざのように、「鷹が獲物をさがすときのような鋭いまなざしの探究心」を表現した、その名も「卓上拡大鏡・鷹眼 (おうがん:Organ)」。

蒸気社とはスチームパンクガジェットを発売しているという設定で管理人が考えた、架空の会社です。

目の器官の延長として使用

Steampunk Magnifying Glass Stand
目という「器官」の延長としてお使い頂きたいという願いを込めて「Organ(器官)」の意味ももたせました。はい、中二病が膏肓に入ったネーミングです。でも懲りずに蒸気社の商品をこれからもガンガン作るけどNE!

ホームズ物語の中の虫眼鏡

Steampunk Magnifying Glass Stand
ホームズ物語では拡大鏡がしばしば登場します。引用の『花婿の正体』では、タイプライターの活字の癖を拡大鏡で見抜いていますし、『四つの署名』では、ワトソンの懐中時計を虫眼鏡で観察したり、現場の屋根裏を調べています。他にも『入院患者』、『金縁の鼻眼鏡』、『まだらの紐』、『緋色の研究』、『バスカヴィル家の犬』、『ブルース・パーティントン型設計書』などでホームズが虫眼鏡を使っています。

自宅で使える卓上拡大鏡

Steampunk Magnifying Glass Stand
私が今回作ったのはポータブルな虫眼鏡ではなく、卓上の拡大鏡。ライトもつきますし、アタッチメントの観察台をセットすればモノを乗せて、観察しながらメモを取るということもできます。蒸気式で視力に合わせて倍率を自動計算して合わせてくれるスグレモノ、顕微鏡としてもお使いいただけます!……なんてね。

市販されてないなら作るしかない

Steampunk Magnifying Glass Stand
ジェレミー・ブレット主演のグラナダドラマ『シャーロック・ホームズの冒険』では、ベーカー街221bの部屋の中の机の上に卓上の拡大鏡が乗っています。長年あれが欲しいと思っていたのですが、なかなかヴィクトリアンでスチームパンクなものが見つかりませんでした。そこでとうとう自分で作ってしまったというわけ。「売ってなければ作ればいいじゃなーい」(アントワネット的に)の精神でDIYです。

【1】材料を集める

Steampunk Magnifying Glass Stand
木製の飾り台や、真鍮のパーツ、カシメなど材料を集めます。100円ショップやホームセンター、東急ハンズなどで日頃からこまめに材料を集めておきます。

【2】拡大鏡を分解

Steampunk Magnifying Glass Stand
元になった折りたたみ式の拡大鏡。倍率は2倍でライトもついているけど、あまり高級そうに見えない(ごめん)。実際安かったんですが……。土台も軽すぎてひっくり返りそう。最初にパーツをドライバで分解しておきます。

【3】パーツを塗装する

Steampunk Magnifying Glass Stand
部品をすべて金色に塗装します。金属やプラスチックのものは下地にサーフェサーを吹いておくと塗料がよく食いつきます。

【4】木製飾り台を塗装する

Steampunk Magnifying Glass Stand
円形の木製飾り台はステイン(木部着色剤)で着色。マホガニーブラウンを使いました。上塗りにはウレタンニスを吹きました。

【5】土台の部品

Steampunk Magnifying Glass Stand
土台の部品です。真ん中の金色のリングは、ゴルフ用品店で見つけたドライバーにつける重り。ゴルフやらないんで使い方がよくわからないけど、トレーニングになるのかな。金色に塗装しました。

【6】土台に穴をあける

Steampunk Magnifying Glass Stand
飾り台2枚にドリルで一定間隔に3ミリの穴をあけます。2枚の飾り台の穴の間隔は同じにしておきます。

【7】木製リングの縁にカッティングシート

Steampunk Magnifying Glass Stand
木製リングの縁にゴールドメタリックのカッティングシートを貼り、繋ぎ目にはカシメを接着。

【8】金色のリングを挟んで接着

Steampunk Magnifying Glass Stand
真ん中に金色のリングを挟んで接着。これは蒸気タンクのコア部分。土台を安定させるため重りを挟んだのです。

【9】下部の飾り台に接着

Steampunk Magnifying Glass Stand
下部の飾り台の土台にグルーガンで接着します。

【10】パーツを接着

Steampunk Magnifying Glass Stand
上部の飾り台の上に金色に塗装したパーツを接着します。金色のコイルは、キーホールダーのスプリング部分を使いました。

【11】カシメを接着

Steampunk Magnifying Glass Stand
飾り台の周囲にカシメを接着します。

【12】真鍮棒を差し込んで接着

Steampunk Magnifying Glass Stand
上部の飾り台の裏側の穴に、直径3ミリの真鍮棒を5センチほどの長さに切って差し込みます。接合部はハトメを接着。

【13】飾り台の上部と下部を接合

Steampunk Magnifying Glass Stand
飾り台の上部と下部を合体させました。

【14】計器を作る

Steampunk Magnifying Glass Stand
アクセサリーパーツを利用して水温計と圧力計を作ります。適当にデザインした計器をプリントアウト、プラスチック板を切って針や上部のカバーを作ります。飾り台の上に接着すると、いかにもな感じに。

【15】プレートをエッチングで作る

Steampunk Magnifying Glass Stand
2ミリの真鍮板をカットして、エッチングでプレートを作りました。「蒸気社謹製拡大鏡」と「鷹眼-Organ-」の文字を掘り込んで四隅に穴を開けます。とさらっと書いてるけど、エッチングは結構手間がかかって面倒だよね。

【16】土台作り終了

Steampunk Magnifying Glass Stand
蒸気機関(なんちゃって)ができました。

【17】部品を組み立てて完成

Steampunk Magnifying Glass Stand
塗装しておいたレンズにもカシメをつけて、組み立てなおします。角度調節のつまみも豪華なものに変えました。これで完成。

いつか拡大鏡を使う日が来るのか

Steampunk Magnifying Glass Stand
スチームパンキッシュな卓上拡大鏡、ホームズさんに気に入ってもらえるかな。今のところお札のマイクロ文字も肉眼で読める私には、2倍程度の拡大鏡は全く必要ないのですが、いつか重宝する日が来るまで大事にとっておこうと思います。

追記

そうそう、それから前にツイッターで私の事を「プロの人」って書いてくれたあなた、私は単なる工作好きのおばちゃん。『チームパンク東方研究所』の末席に載せてもらってるけど、美術の勉強もしたことないし今まで一度も作品を売ったことがない。独学で試行錯誤しながら趣味でモノ作ってるド素人です。「プロのアーティスト」じゃないよ。グラフィック社の編集者さんにはこんな私によく声をかけてくれたなあって感謝してます。

材料・道具
蒸気夫人

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