風猫さんが芸術大学の卒業制作として作られたスチームパンクな「古新空間による、近代〜過去の宇宙観の表現」です。美しい書斎ですね。風猫さんへのインタビューとともにご紹介します。
まずはお名前と読み方、性別をうかがってもよろしいですか?
風猫(かぜねこ)と申します。女性です。
ご職業はどんな関係のお仕事をなさっているんでしょう?
芸術大学のデザイン専攻で研究生として活動しております。
ご趣味は?
理科小物及び時計部品蒐集、またそれらを使った作品制作等。
風猫さんの簡単な自己紹介をお願いします。
元から宇宙好きな人間で、そして地学と科学が好きな文系人間です。科学とデザインをうまいこと融合出来ないかなと研究中です。「反省はするが後悔しない」をモットーに生きています。今しか出来ない事があると信じているので、動ける限り動こうと思います。…たまにそれが破られる場合もありますが(笑)
「(卒業制作作品集収録写真)全景」について
雰囲気を出す為にわざと照明を落としています。詳しい内容は展示会場の写真にて。
「デスクトップ」について
パソコンのキーボード、モニター等はサイトの制作手順(※)を参考にさせていただきました。展示では、モニターに銀河や星の写真をスライドショーで流す予定でしたので、モニターに関しては、スプレーが入り込んではいけない部分のマスキングが大変でした。
「展示パネル」について
B2の額縁に洋皮紙(羊皮紙風の紙)を紅茶染めしたものに、すすをつけたり焦がした後、セピアで擦れた風合いのデータをパソコンで作り、古い雰囲気を出しました。サイズが大きかったので、紅茶染めはお風呂の浴槽をまるまる使ってのものになりました。
「展示会場での様子」について
本当は作品集の雰囲気で展示したかったのですが、展示会場の都合で明るい風合いの展示となってしまいました……。羽ペン(※)と、見えないですが手羽先の制作(※)の際もお世話になりました! 他の展示品は、既製品をコツコツ買い集め、手を加えたりしたものと、そのままの物があります。家具類は今後使い続ける事を決めて、アメリカ基地の流れ品のものを揃えました。
因みにですが、手前の机だけは例外で、千円で手に入れたボロっちい机にオイルステインで着色、装飾をしてなんとか周囲の家具に馴染む様に作りました。赤い絨毯は当初からのこだわりでした。これはホームセンターで玄関マットの切り売りしていた物でちょうどいい風合いの物があったので、そちらを利用しました(笑)
「展示会場 部分拡大」について
展示会場の椅子の部分の拡大です。時の流れを示す物として、柱時計の部品を展示しました。
風猫さん、ありがとうございました!
メールインタビューを終えて
赤の絨毯とダークブラウンの家具、金色の真鍮のコントラストが実に美しい部屋ではありませんか! 作品のテーマ「古新空間による、近代〜過去の宇宙観の表現」とは「『昔も今も宇宙への探究心は変わっていないんだ!』と言う事を表した空間」なのだそうですよ。未知なるものへの好奇心はいつの時代も同じですよね。
「もしガリレオが現代に生きていたら…どんな部屋なのかを想像しました」とおっしゃっています。この部屋で宇宙を夢見ているガリレオを想像すると、心がワクワクしてきます。
風猫さんは、現在はほぼ蒐集と改造したりの日々とのこと。私も作品を拝見し、大いに刺激を受けました。お若い方がスチームパンク作品を発表されるのは胸踊る気持ちになりますね。素敵な作品の掲載を快諾いただき感謝しています。今後のご活躍を期待を込めて祈っていますよ!【蒸気夫人(マダムスチーム)】