お洋服を買った時「ここがもう少しこうだったらいいのに……」と思ったことはありませんか? 既製服に少し手を加えると、個性を出したり身体にぴったりの服に変えることができます。今回はシャツとスーツジャケットを縫い直してみました。
黒い線がどうも気になる……
ピンタックの身頃と膨らんだ袖が特徴的なクラシカルなシャツ。またもやAliExpressで購入しました。送料込みで1,632円。スチームパンクイベントにぴったりだし、とても気に入っているのですが、この黒い線がどうも目立ちすぎて……。そんな時には洋裁ですよ。ちゃちゃっと直しちゃいましょう。
【1】糸を解いて、黒い布を取り除く
方法は、最初にリッパーで前ヨーク(胸あて、ブザム)と袖をほどき、黒い布を取り除きます。ミシンで縫う前にしつけ糸で丁寧に合わせておきます。
【2】ミシンで縫い直す
前ヨークと袖をミシンで縫ってつなぎ合わせます。
はい、出来上がり!
【3】完成!
これぐらいのリフォームはどうということはないですね。超簡単です。
洋裁の上達のメソッドとして、既製服の糸を全部解いてばらばらにしてまた元通りに縫い直すという方法があります。一度これをやっておくと、各パーツの役割や縫い方が頭に入ってとても良いですよ。
男の子用のスーツを買ったけれど……
これだけだと記事として短すぎますので、次はスーツのジャケットを直してみます。こちらもAliExpressで購入したスーツ。ベストとパンツつきです。あれ? 買った時には3500円だったのに値上がりしてる!
それはともかく。これは実は女性用ではなくて少年用なんですね。だから肩幅はぴったりだけど、袖が随分短いんです。そこで袖丈を伸ばしてみることにします。
【1】肩と裏地、肩パットを外す
肩の部分をリッパーで外します。裏地、肩パットなどパーツもすべて取り除きます。
【2】パーツにアイロンをかける
取り外したパーツにアイロンをかけます。解体してみると、この袖は折り返し部分が少なくこれ以上伸ばすことができないようです。肩パットなどは再利用しますが、袖の布だけは新しく切り出す必要があります。
【3】付属のパンツから生地を切り出す
そこでパンツをバラして袖を作ることにしました。スーツとしては使えなくなりますが、ジャケットとベストだけでもいっかなと。
【4】生地をカット
元の袖を型紙代わりに、パンツから切り出した生地にあてて袖丈を伸ばした形で切ります。
【5】肩にギャザーを寄せる
袖の肩の部分はギャザーを寄せて丸い形を作ります。ギャザーはミシンで縫ってから糸を引いて作りました
【6】アイロンで丸みを出す
肩で重要なのはアイロンワークです。袖まんじゅうとアイロンを使って丁寧に丸みを出します。
【7】表生地と裏地を縫い合わせる
裏地は自前のキュプラを使いました。色が違いますが、袖の部分は外から見えないからまあ良いでしょう。表布をミシン縫いして、裏地は手縫いしました。
【8】袖口の処理をする
袖口の処理をします。ボタンは真ん中のボタンホールの色を赤にかえて遊んでみました。ボタン付け糸も赤色。これで私の袖丈ピッタリのジャケットができあがりました。洋裁の基礎を学んでおくとこんなこともできてとても便利ですよ。(2019年04月16日・04月26日制作)
追記
スーツはオオゴシトモエさんと夕食をご一緒した時に着ていきました。
ふっ、ふっ、ふっ。
昨日スーツを直していたのはオオゴシさんとの会食のためだったのでーす。
いえい! pic.twitter.com/1qXMn6CRUB— 五十嵐麻理(蒸気夫人・マダムスチーム) (@IgarashiMari) April 26, 2019

【蒸気夫人(マダムスチーム)】
関連商品・参考文献
- 既製服
- 裁縫用具一式