フェルトハットのつばの形を変えるには? 簡単な帽子の整形法

帽子の整形方法
スチームパンクファッションがお好きな方ならこんな山高帽を持っていらっしゃるのでは? 色はいいけど形がちょっと……というフェルトハットは、自分で簡単につばの形を変えられます。

山高帽(Bowler Hat)とは?

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Photo by chrisjohnbeckett on Visual Hunt / CC BY-NC-ND

山高帽(やまたかぼう)はイギリス発祥の帽子で、ボウラーハット(Bowler Hat:ボーラーハット)と呼ばれます。ウールのフェルトでできていて、クラウン(山の部分)が丸い半球形をしています。ブリム(つば)は年代によって様々な形があります。

ワトソンがかぶる山高帽

ご存知英国ドラマ『シャーロック』のスペシャルバージョンでは、ヴィクトリア朝のホームズ&ワトソンが見られます。ここでワトソンがかぶっているのが山高帽。ジェレミー・ブレット主演の『シャーロック・ホームズの冒険』でも、ワトソンのトレードマークは山高帽でしたね。

手持ちの山高帽のブリムの形を変えてみた

帽子の整形方法
さきほどブリムの形の流行は時代によって様々と書きました。私の手持ちの山高帽は、もともとブリムが並行の真っ直ぐな形に巻き上がっていました(写真上)。

これはこれで良いのですが、私の好みは前と後ろが下がり気味で、横が大きく巻き上がった形(写真下)なので、そのように整形してみました。

フェルトの帽子なら整形可能

帽子の整形方法
この山高帽はフェルトでできています。フェルトは動物の毛を板状に圧縮して作った布状のシート。フェルトには熱を加えると柔らかくなり、乾くとその形で固まる性質があります。この性質を利用すればフェルトの帽子の形を変えられます。

ただしブリムやクラウンの形を少し変えるぐらいで、「山高帽をトップハットにする」などのダイナミックな変形は技術と特殊な道具が必要です。また以下はあくまで自己責任でお願いいたします。

【1】ブリムに蒸気をあてる

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変形したい部分(ここではブリム)に蒸気をあてます。電気ポットに水をたっぷり入れて沸かし、フタを開けたまま帽子をまわしながらあてると良いでしょう。やけどに気をつけてくださいね。

【2】表裏に十分熱と湿気が行き渡るようにする

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表裏がしっとり湿るぐらいに十分に蒸気をあてます。熱が重要な要素なので、ブリム全体に熱が行き渡るようにします。

【3】糊付けスプレー+マスキングテープで形を整える

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ブリム全体に、アイロン用糊付け剤キーピングをまんべんなく吹き付けます。一般的にフェルトの帽子の型づけは家庭用洗濯のりと同じ成分を使っていますので、キーピングでOK。そして好きな形に手で曲げて、マスキングテープでとめます。そのまま一晩置きましょう。

【4】完成

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翌日にマスキングテープをはずせば完成です。この方法はフェルトの帽子の型崩れにも使えます。凹んだり、崩れてしまった部分に蒸気をあてて、キーピングをスプレーして元の形に固定すれば大丈夫です。

つばを平らにしたい場合はスチームアイロンで上から押さえつける(アイロンを滑らせると繊維がテカテカになってしまうので注意)方法でまっすぐにできます。

山高帽は男性だけでなく女性にもおすすめです

帽子の整形方法
山高帽は最近は通販でも安く手に入るようになりましたね。もともと男性の帽子ですが、女性もぜひ挑戦してほしいハットです。あなた好みの帽子にリメイクしてオシャレを楽しんでくださいね。【蒸気夫人(マダムスチーム)】

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道具・材料
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