万年筆を愛用している方にとって必需品のブロッター。生乾きのインクを吸い取って、汚れがつかないようにする道具です。歯車とリベットで装飾したレトロなブロッターを作ってみました。
壊れてしまったので新しく作りなおしました
現在は大きな文具店でもほとんど見かけることがなくなったブロッター。5年ほど前に、小さなものを手に入れて少し手を加えて使っていました。
ところが去年、うちの犬が壊してしまったのです。机の上に不用心に置いておいた私が悪いのですが、愛用品がバラバラになってしまってしょんぼり。でもまあ、また作れば良いのです。
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— 五十嵐 麻理 2/27初心者の館 (@IgarashiMari) 2015, 10月 25
【1】材料の丸太の輪切り
東急ハンズで丸太の輪切りを見つけました。割れてるからか250円で安く手に入れることができました。厚さは3cm。
【2】木材をカット、接着
裂け目を避けて輪切りを切りました。また工作板もカットして中央に穴をあけます。直径5ミリの丸棒を切ったダボを作り4cmにカット。穴に入れて輪切りの両方をボンドで接着します。こうすると普通に接着するよりも丈夫で割れにくくなります。ブロッターは上から力がかかるからこの方法をとりました。
【3】表面をサンドペーパで整える
しっかりとくっついたら、接着した丸太の表面をサンドペーパで整えます。
【4】ステインで着色する
木部着色剤(ステイン)で着色します。年輪が美しいので二度塗りにとどめることにしました。
【5】ニスを塗る
上の板も同じように塗ります。年輪を活かすように水性ウレタンニスを二度塗りしました。
【6】厚紙とゴム板を貼る
蓋となる上板を作ります。厚紙とゴム板をカットした飾り板をボンドで貼ります。
【7】歯車パーツを並べる
歯車のパーツを飾りにすることにしました。バランス見て並べます。はみ出したところは厚紙をカットします。
【8】ラッカースプレーで着色する
ゴールドのラッカースプレーで塗装します。30分もすると触れるぐらいに乾きますが、完全に塗装を乾燥させるには24時間置いたほうが良いでしょう。
【9】UVレジンで固定する
歯車パーツをいったん外して、上板の上部に杢目のカッティングシートを貼ります。またパーツを元通りに並べ、UVレジンを流し込んでUVライトで硬化させます。
【10】スポンジを底面に貼る
ブロッターの底面に薄いスポンジシートを貼ります。スポンジがクッションとなり、紙の上のインクを吸い取りやすくなるからです。
【11】つまみの軸を固定する、サンドペーパーを貼る
100円ショップセリアで引き出し用のつまみを見つけました。ボルトを土台に埋め込んで接着剤で固定します。また木の上部両端にサンドペーパーを貼っておくと、吸い取り紙がずれにくくなります。ブロッターを実際に使ってみると「もっとこうだったらいいのに」という部分が見つかりますね。
【12】吸い取り紙をセットする
文具店でもめっきり見つからなくなったブロッター用吸い取り紙。インクを吸い取れば何でも良いので適当な紙を切ってセットしました。和紙などインクを吸いやすい紙が適しています。
【13】完成!
完成! 万年筆スタンドとセットの、ネオヴィクトリアンブロッターです。以前使っていたものは小さくて使いづらかったのですが、ちょうど良い大きさに仕上がりました。今度は壊されないように気をつけなくちゃ。【蒸気夫人(マダムスチーム)】
関連商品・参考文献
- 丸太の輪切り(直径11cm、厚さ3cm)
- 木の板(厚さ1cm)
- 丸棒(直径5mm)
- 木工用ボンド
- サンドペーパー
- 木部着色剤(ステイン・マホガニー)
- 水性ウレタンニス
- 厚紙
- ゴム板
- 歯車パーツ
- ラッカースプレー(ゴールド)
- 杢目カッティングシート
- UVレジン
- スポンジシート
- 発泡スチロール用接着剤
- マスキングテープ
- 引き出し用つまみ
- 吸い取り紙
- 工作道具一式