スチームパンクな配線カバー・石灰を使ったテクスチャと塗装法

スチームパンク配管カバー
シャビーな塗装をほどこした配線カバーを作ってみました。ザラザラとしたテクスチャの作り方や、緑青の表現など、工作に欠かせない塗装法を解説します。いろんな工作に応用できますよ。

以前の書斎机の様子

スチームパンク配管カバー
これは配線カバーを作る前の机の様子。黒いケーブルはまだしも、Apple製品特有の白いケーブルが目立ってしまっています。そこでケーブルを隠すための配線カバーを作ってみました。

【1】材料を揃える

スチームパンク配管カバー
これは配管カバーのパイプとエルボです。ホームセンターなどで数百円で手に入ります。真ん中に切れ目が入っていて、中にケーブルを通しやすいんですよ。

【2】配管カバーを組み立てる

スチームパンク配管カバー
エルボとパイプを接続して接着。適当な長さに切ります。

【3】下地の塗料を作る

スチームパンク配管カバー
ミルクペイント、モデリングペースト、消石灰を適当に混ぜて下地剤を作ります。紙皿で塗料を混ぜると後片付けが楽ですね。

各塗料・素材について

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オールドビレッジのバターミルクペイントはさらさらした質感で、定着力が良いので下地の元にぴったり。モデリングペーストはモッタリした質感なので、混ぜ物をする時の接着剤として機能。消石灰は鉄さびや緑青が吹いたように見せたいときにテクスチャとして使います。

【4】下地剤で配管カバーを塗る

スチームパンク配管カバー
材料を混ぜた下地剤で配管カバーを塗ります。こんな感じにザラザラしたテクスチャができますよ。

【5】全体を塗装

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全体を塗りました。この下地作りは石灰の粉が飛びますので、机をちゃんと養生して、汚れてもいい服装で作業してくださいね。

【6】サンドペーパーで表面を整える

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下地塗装が完全に乾いたら、サンドペーパーでヤスリがけして余分な塗料を落としましょう。ところどころ地の部分が出ても大丈夫です。

【7】ラッカースプレーを選ぶ

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ゴールドのラッカースプレーを用意します。同じ「ゴールド」と書かれてあってもいろんな色があります。赤っぽい金、白っぽい金、黄色っぽい金など、各メーカーの塗料を試してお気に入りの色を見つけましょう。私は染めQのメッキ感覚が好きです。

【8】塗装前に湯煎をする

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缶スプレーの塗装の時は、スプレー缶を湯煎して温めましょう。ガスの圧力が高まって、塗料の霧が均一になります。ただし温度は50度ぐらい(手をなんとか入れれるぐらいの熱さ)にしてください。直接缶を火にかけたり、熱湯につけたりするのは絶対にやめましょう。危険です!

【9】缶スプレーの吹き方

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缶スプレーを吹くときは、一定間隔で左右に缶を振るように動かします。それとムラになっていても、いっぺんに塗ろうと思わずに、2度塗り、3度塗りで完璧を目指しましょう。濃く吹くとダレたりしてダマになってしまいます。

【10】2度塗りする

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乾いたら2度塗りして、さらに乾燥させます。お好みでニスを吹き付けても良いでしょう。

【11】Mr.カラースプレーを用意する

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次はリアルにするためのシャドウィングです。使うのは、Mr.ColorのMr.カラースプレー。半透明のカラースプレーで下地の色を活かしながら色の変化を加えられます。グレーとオレンジ、イエローがあれば重宝します。

【12】好きな色のゴールドに近づける

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Mr.Colorの「Mr.カラースプレー」があれば、いろんなゴールド色を表現できますよ。重厚なカッパーゴールドにするためにはグレーとオレンジ。イエローを重ねれば明るいゴールドになります。

【13】色の比較

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Mr.カラースプレーだけでどのくらい違いが出せるかの比較画像です。下はゴールドを2度塗りしただけのもの。上はグレーとオレンジを加えたもの。オレンジでカッパー(銅)的に塗装。グレーで影を表現するとより立体感が出ます。

【14】リキテックスを用意

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次のウェザリングではアクリル絵の具(リキテックス)を使用します。水性で扱いが楽なのと、塗料の定着率が良いからです。水性でも乾くと耐水性になる絵の具だから、スチームパンク工作には欠かせない塗料です。

【15】サビや汚れを表現

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ウェザリングは時を経て古くなったり、汚れたりしたように見せる塗装のテクニックです。アクリル絵の具の黒、茶色、朱色、黄色などを混ぜて、繋ぎ目の部分とかに筆で塗りつけます。絵の具が乾かないうちに、水で濡らしたウェス(いらない布、ふきんとか)で余分な絵の具を拭き取りましょう。凸凹の凹の部分だけに絵の具が残って汚れ、サビなどが表現できます。

【16】緑青の表現

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銅につく緑青(ろくしょう)も表現してみましょう。銅の含有量を高くした金属を再現するときには、緑色のアクリル絵の具を使うとリアルですね。

【17】塗装の比較

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塗装の比較画像です。上がゴールドスプレーを吹いただけのパイプ。下がウェザリングを施したパイプ。一色でベタ吹きするとのっぺりした印象ですが、一手間加えてウェザリングすると重厚感も増しますよ。完成です!

工作前

スチームパンク配管カバー
これが配管カバーを付ける前のデスク。

工作後

スチームパンク配管カバー
シャビーゴールドの配管カバーですっきりしました。パイプの中に水を通している「水冷式スチームパンクコンピュータ」に見えるかしら。水を通してるからちょっと緑青が浮いているんですよね。

コスプレ用の武器にもどうぞ

スチームパンク配管カバー
すっきりしたデスクで仕事もはかどりそうです。配管カバーは軽くて加工しやすい素材なので、コスプレ用の武器とかにも使いやすいですよ。あなたのアイデアでいろんなものをスチームパンキッシュに塗装してみてくださいね。【蒸気夫人(マダムスチーム)】

材料・道具
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