リモコンを木目塗装しました。エアコンのリモコンはどれもプラスチックの白い筐体が多いのですが、どうもスチームパンクな部屋には全く合わなかったからです。木目塗装の方法を解説。
真っ白な外観は悪目立ちしてしまう
これが元のリモコン。夏にはちょくちょく温度調整をするので机の上に置きっぱなしです。でもこの真っ白な外観が卓上では妙に目立ってしまって気になるんですよね。
【1】マスキング
最初は清掃・脱脂・マスキング。分解しようとしたのですが、隠しネジがあるのかどうしてもバラバラにできませんでした。最近の家電品は素人に触ってほしくないからか、微妙な径のネジやナットが使われていたり、接着剤でがっちり固めてしまっているものが多いのです。仕方ないからそのままマスクを作ります。
【2】塗装準備と下地塗装
周りを養生、汚れても良い服装に着替え、塗装用のマスクを装着。下地剤を吹きます。吹くのはあっという間、でも下準備と乾燥にその何十倍も時間がかかります。塗装は待ちが命。焦ってはいけません。
【3】黄色の塗装1度吹き
黄色のラッカーを吹きます。一度で真っ黄色にしようとすると濃く吹きすぎてダマになるので、数回薄く塗り重ねる方が仕上がりがきれいです。 今回は2回重ね塗りします。
【4】黄色の塗装2度吹き
真っ黄色になりました。この時点では全然、木目には見えません。
【5】木目をスポンジで描く
では楽しい木目描き。塗装面が平面な場合は、こんな風にスポンジを使って木目を描くことができます。タミヤのエナメルカラーを適度に薄めて、スポンジに筆で塗り、サーッと塗装面を滑らせます。すると黄色の地に黒の木目が出現!
スポンジの選び方
スポンジはこういう、ザラザラの荒いものを選びましょう。表面が平らでツルッとしたものはうまくいきません。100円ショップのもので大丈夫です。
【6】節などを描き足す
木目アップ。結構リアルでしょう? スポンジを筆代わりにすると、あっという間に木目(っぽい筋)が描けます。ところどころ「節」を描き足したすとよりリアルになります。
【7】マホガニーのウレタン吹き1
油性ウレタンニスのマホガニー色を塗ります。一層目。乾燥に60分ぐらいかかります。そうそう、ウレタン塗装の時は絶対に塗装用のマスクを装備しましょう。塗料を吸い込まないように気をつけてくださいね。
【8】マホガニーのウレタン吹き2
ウレタンニス塗装、二層目。おっ、だんだん木目っぽくなってきましたね。吹くのはたったの2秒ぐらい。そしてまた乾燥時間待ちです。
【8】マホガニーのウレタン吹き3
仕上げのウレタンニス塗装、三層目。リモコンが木目調になりましたよ。
【9】ニス吹き
ウレタンニスのクリア(透明)を吹きます。クリアは2回塗り。乾燥のためしばらくまた時間あけます。 こういった塗装の待ち時間はタイマーを使って、家事、仕事、読書、他のパーツ作り──など目有効活用しましょう!
【10】表面を整える
ウレタンニスのクリアが乾燥したら、1000番〜2000番のサンドペーパーで磨きだしします。サンドペーパーは番号が小さい(たとえば80番とか)ほど目が荒く、大きいほど細かくなります。
【11】パーツ作り
細かいパーツをつけていきましょう。金具をリベット打ちしたような感じってスチームパンクっぽいですね。厚みのあるゴム板を切ってカシメを打ち、金色に塗装してそれらしく見せています。
【12】模様入れ
接着剤で貼るとこんな感じ。そして毎回恒例、ヴィクトリアン的金模様も入れます。他の工作の記事で何度もご説明しているので詳細は割愛。
【13】カッティングシート貼り
液晶画面とスイッチ部分は、木目のカッティングシートを使いました。こういう平面で、細かい部分はカッティングシートが手軽ですね。いろんな木目のシートを集めておくと便利です。
【14】制作のシールを貼る
スタンピングリーフで「大金工業謹製 空気調和設備 遠隔操作機」 のシールも作って貼ってみました。エアコンのリモコンのDIY塗装、これにて終了!
ダイキン工業の名前の言われ
これで部屋に調和するようになりました。 ダイキン工業株式会社って、昔は大阪金属工業だったんですね。だから大(だい)金(きん)か。縁起良さそうな社名ですね。 私の蒸気社も負けないように、良い製品を作っていきたいです。【蒸気夫人(マダムスチーム)】
関連商品・参考文献
- マスキングテープ
- 下地剤
- ラッカースプレー(黄色)
- ラッカースプレー(ゴールド)
- エナメルカラー(黒)
- エナメル薄め液
- スポンジ
- ウレタン系ニス(マホガニー)
- ウレタン系ニス(透明クリア)
- サンドペーパー
- 厚さ2ミリのゴム板
- カシメ
- 接着剤
- スタンピングリーフ
- 木目のカッティングシート
- プリンター印刷用シール用紙
- 工作道具一式
- 塗装用具一式