書き物をよくするので万年筆は私の必需品です。そこで赤と黒の万年筆をさっと手に取ることができる、万年筆スタンドを作りました。真鍮の歯車と金の模様が書斎机の上で光っています。
愛用のパイロットの万年筆
私が使っているのはパイロットの万年筆。パイロットは国内ナンバーワンのシェアを誇るメーカーです。特にノック式の万年筆・デシモは画期的な発明で、思い立ったらすぐに書けるため外出先でも重宝しています。

以前パイロットが運営する「パイロットペン・ステーション」という博物館へ行きました。残念ながら閉館してしまいましたがぜひ当時のレポートを御覧ください。

スチームパンクなペンスタンドがほしい
これも同じくパイロットのデスクペン。1000円台で買える安価な万年筆ながらも、書き味はなめらか。ただエレガントでスチームパンクなペン立てが売っておらず、いつも机の前のモニタ台に転がしたまま。「売ってなければ作れば良いじゃない」ということで、スタンドを作ることにしました。
【1】材料のカット、穴あけ
円柱形の木材に穴あけました。真鍮棒もカット。手芸用の文鎮(布をカットする時に使うもの)を使って安定させます。市販のペン立ては軽いため、ペンをキャップから抜く時に机から浮いてしまうことが多いのです。ペンスタンドはどっしりとした作りでないと不便です。
【2】杢目カッティングシートを貼る
手芸用の重りと円柱木材を接着して、表面に杢目のカッティングシートを貼ります。型番はサンゲツ リアテックのTC-8148(※廃盤)。とてもリアルなブビンガ杢目です。
木目のシートは100円ショップにも売っていますが、一流メーカのものと比べると違いは一目瞭然。耐久性にも優れているのでで、きれば工作には良いカッティングシートものを使ったほうがいいと思います。
【3】パーツを金色に塗装
歯車や真鍮棒などのパーツを、ラッカースプレーで金色に塗りました。金属を塗装するときには、下地剤をしっかり塗っておくことが大切です。ミッチャクロン マルチがおすすめです。
【4】ゴム板に穴をあける
金色に塗ったゴム板にレザーパンチで一定間隔に穴をあけます。レザーパンチはポンチで打つよりも楽に穴をあけられます。
【5】土台に穴をあけ、カシメで装飾
ドリルで穴をあけてカシメを接着します。リベット留めの表現に、私はよくカシメを使います。カシメは足がついているので土台から取れにくいのです。
【6】歯車のパーツを組み立てる
金色に塗っておいた歯車パーツを、真鍮棒を軸にして接着していきます。ギア接着の仮止めにはレジンを使っています。UVライトを当てると、あっという間に固定できるのでとても便利です。
歯車は工作用にたくさん使うので、よくAliExpressで購入しています。200個で1130円(※2017年現在)。安いですね。
【7】ペンスタンド金具を組み立てる
同じくAliEpxressで買ったペンスタンド金具(1個149円)を使用します。パイロットの万年筆は太すぎて入らなかったので、金具をバラしてキャップを接着しました。
【8】シールで模様をつける
台の装飾には、セリアで購入した金色のシールを使いました。スタンド金具を接着剤で固定します。
【9】キャップを金色に塗装する
キャップはプラスチックであまり見栄えが良くないため金色に塗りました。ミッチャクロンで整えてからゴールド吹きます。マスキングはアルミホイルでやりました。
【10】ペン軸に金模様をつける
インクの色が分かりやすいようにペン軸の色を活かして、タトゥーシールで模様をつけました。上からウレタンニスで丁寧にコーティングします。この方法は以下の記事を参照してください。

【11】完成!
万年筆スタンド、完成です! ペンスタンドのデザインはiPadスタンドや、パイプレストと同じにしてみました。机の上に置いておくものなので統一感を出したかったからです。


今後も蒸気社の文具シリーズを作っていく予定
書斎の文具もいろいろそろってきました。どれも蒸気社製品(蒸気社は架空のメーカです)。スチームパンクな書斎机目指して、他にもいろんなグッズを作っていきたいです。【蒸気夫人(マダムスチーム)】
関連商品・参考文献
- デスクペン(万年筆)
- 円柱形の木材(直径60mm)
- 手芸用の重り
- 杢目カッティングシート
- 歯車パーツ
- ミッチャクロン(下地剤)
- ラッカースプレー(ゴールド)
- ゴム板
- レザーパンチ
- カシメ
- ドリル
- レジン
- UVライト
- ペンスタンド金具
- 金色のシール
- 接着剤
- アルミホイル
- タトゥーシール
- ウレタンニス
- 工作道具一式