蒸気社のニューモデル、スチームパンクキーボード・階差(カイザー)。皇帝(Kaiser)の名にふさわしい豪華かつ優美な外観。ガラス製のキートップに階差機関の歯車が特徴です。
スチームパンクキーボード・階差コマーシャル
蒸気社の新製品CMをぜひご覧ください。
コンピュータの父・チャールズ・バベッジ(Charles Babbage 1791~1871)が構想した階差機関 (difference engine)は歯車を使った自動計算機です。その階差機関をモチーフにしたスチームパンクキーボード・階差(Kaiser)を詳しくご紹介しましょう。

タイプライター型キーボード
階差は古き好き時代のタイプライターを模しています。紙を挟んでとめる部分の軸にはiPadやiPhoneを立てるスタンドとなっています。低反発ウレタンのハンドレストつきです。
マホガニーブラウンとピアノブラックの2モデル
繊細な木目のマホガニーブラウンモデルと、映り込むように磨かれたピアノブラックモデルの二種類があります。iPhoneやiPadをプラテン(タイプライターの紙をセットするローラー部分)に載せてキーを打つことができます。
36個の回るギアによる階差機関デザイン
階差機関・ディファレンスエンジンをモチーフにした回るゴールド歯車。チャールズ・バベッジの階差機関はもっと歯車が多く大きな規模のものですが、このモデルでは36個のギアを使用しています。

耐久性のあるガラスキートップ
美しいガラス製キートップは透明度が高くまた耐久性があります。キーピッチは18mm。やや小さめで女性にとっては使い易い大きさです。ストロークは浅めですが打ちにくいということはなく、デフォルトでは静かな連打音です。
【動画】パチパチチーン!のタイプライター音
ここでキーの音の動画をご覧ください。タイプライター特有の音「パチパチ、チーン! ガシャ!(レバーを戻す音)」がします。この音の大きさは調節することができ、全くの無音にすることも可能です。
金文字が美しいキートップ
キー配列はシンプルな配列。アルファベットは金の地に黒字、機能キーは黒地に金文字となっています。現在のところテンキーなしのものですが、テンキー付きの次世代キーボードを開発中。
日本語ファンクションキーはカスタマイズ可能
機能キーはすべて分かりやすい日本語で書かれています。このキー配列は自分の好きなキーを好きな部分に移動するなどカスタマイズすることができます。
例えばコマンド(命令)キーは通常一番下段に置かれていることが多いのですが、打ち込みやすい中段に移動すれば指の負担を軽減できます。
iPad、iPhoneなどのデバイスをボタンで切り替え
またキーボード上段には、デスクトップ用キーボード、iPad、iPhoneなどのデバイスを登録することによって、ボタン一つで簡単に切り替えができます。このキーのデザインもお使いのデバイスに変更することができます。
高機能モニター真紅の劇場・Scarlet Theater
ここで蒸気社のデスク周りの製品を他にもご紹介しましょう。真紅のカーテン、蓄音機のラッパ。歯車パーツをふんだんに使った時計とオーナメント。格納式のウェブカメラに、ケーブルも内蔵されている真紅の劇場(Scarlet Theater)モニター。

カーテンは実際に開閉できます
豪華な劇場をモチーフにしたモデルで、カーテンは実際に開閉できます。突然のお客様に画面を見られたくない──そんな時にはさっとカーテンを閉めるだけ。このカーテンは取り外し可能なので汚れたら洗濯できます。
モニタ周りを蒸気社製品でコーディネート
モニタ周りの小物です。テンキー、計算機、文房具、iPhone&iPad充電器などを蒸気社製品でコーディネートできます。ブラウンとゴールドを基調色にしたゴージャスかつエレガントな外観です。
ディファレンスエンジン計算機・炎算Enzan
キーボードと同じ歯車を使ったデザインのディファレンス・エンジン計算機・炎算Enzanです。メンブレン式のキーでしっかりとしたキータッチ。太陽電池なので電池交換の必要がありません。12桁あります。

表計算ソフトに便利なテンキー
計算機・炎算と似たデザインのテンキー。こちらは有線のもので、真紅の劇場モニター下部にあるコード穴に通して使用します。表計算ソフトなどをお使いのお客様におすすめです。

歯車デザインの万年筆スタンドとブロッター
機械仕掛けではありませんが、書斎机に欠かせないレトロな万年筆スタンドとブロッターのセットもあります。歯車をモチーフにした優美なデザインです。手書きの手紙や日記をしたためるのにお使いください。


iPhone&iPadスタンド・楪滋(チャージ)
iPhone&iPadスタンド・楪滋(チャージ)。単なるスタンドとしてだけでなく、iPhone、iPadどちらも充電もできます。デスクトップでの仕事中に携帯やiPadも同時にお使いの方に便利です。

iPadも収納可能なノートスタンド
書き物をする方にはノートスタンドもあると重宝します。歯車のモチーフでどっしりとした印象。右側はフエルト貼り、左側はクッション貼りのポケットとなっていますので、ノートだけでなくiPadを傷つけることなく収納できます。

作り方は企業秘密
以上蒸気社の書斎周りの製品──つまり私の工作をご紹介いたしました。いつもならここで作り方のハウツーを書くのですが、このキーボードは販売用にしようと思っていたので作り方は企業秘密です。
でも私(五十嵐麻理)のツイッターをフォローされている方だけは、作業工程をツイートしていましたのでどうやって作っているかご存知でしょうね。今後も工作を作りながら写真つきツイートをしますのでレッツフォロー!
しまった、先を越された……
金色のギアがたくさん並んでるのはワクワクする。でも歯車が連動して動くために微調整が大変。 pic.twitter.com/FyIfR4kRqT
— 五十嵐 麻理 Mari Igarashi (@IgarashiMari) 2016年3月26日
……ところが事情が変わりました。上のツイートのようにこのキーボードを作っていたのは2016年の3月だったのですが、先日Amazonでタイプライター式のキーボードが発売。一つは1万円そこそこの値段です。Kickstarterで出資を募っていたキーボードも日本で手に入るようになりました。
私のキーボードはガラスや金属製のパーツを使っているので材料費だけでも結構なお値段。一台作るのに早くても2週間はかかります。それに手づくり品のオリジナル性はありますが、素人作業で粗もあるでしょうし、企業が作る市販品にはとてもかないません。
売っていれば作らなくてもいいじゃない
この流れだと、もっと性能の良い美しい外観のタイプライターキーボードが一般化するのも時間の問題でしょう。でもそれなら私が本来望んでいた世界です。私のモットーは「売ってなければ作ればいいじゃない」です。スチームパンクなガジェットが普通に売っている世の中になればそれが一番良いのです。【蒸気夫人(マダムスチーム)】
追記最新モデル発売!:2018年02月02日
蒸気社の新製品・スチームパンクキーボード・階差Ⅱ(カイザー2)をご紹介します。2016年発売の階差Ⅰとの違いはテンキー。スイッチ切り替えでiPhone、iPadにもお使いいただけます。
