サンジェルマン伯爵の時計塔で優雅にカドリーユを踊りませんか?

カドリーユとは
カドリーユは19世紀に、ワルツやポルカとともに大変流行した社交用のダンスです。フランス語では「カドリーユ」、英語では「カドリール」と発音します。あなたも踊ってみませんか?

カドリーユが無料で習えるワークショップ

カドリーユとは
2014年10月19日に開催されるサンジェルマン伯爵の時計塔では新しい試みとして、参加するみなさんが楽しめるダンス講座が用意されています。このワークショップでは、14:30、15:30、16:30、17:30、18:30の計5回、1回20分ほどのレクチャーを受けられます。参加費は無料。簡単なステップで社交界の雰囲気が味わえますよ。

【動画】で見るカドリーユ

「ちょっと待って、カドリーユっていったい何なの?」と戸惑っている方もいらっしゃるでしょうね。大丈夫、まずは動画を見てダンスの雰囲気をご覧になってください。なんてロマンチックで華麗なダンスでしょう。でも決して堅苦しい古びたダンスではないんですよ。現在でもウィーンの舞踏会でよく演奏される人気のダンスです。

鹿鳴館でも踊られたダンス

カドリーユとは
カドリーユ(Quadrille)は19世紀に、ワルツやポルカとともに大変流行した社交用のダンスです。フランスを中心に普及したので「カドリーユ」とフランス語読みしますが、英語では「カドリール」と発音します。実は日本にもとても馴染みの深いダンスなんですよ。というのも明治の鹿鳴館で踊られたダンスこそ、このカドリーユだからです。スチームパンカーのみなさんも興味が湧いてきたのでは?

フランスからオーストリア、イギリスへ

カドリーユとは
カドリーユは最初に19世紀初頭のフランス、ナポレオン1世の宮廷で踊られました。そしてヨハン・シュトラウス1世が、パリで大流行していたカドリーユを、ウィーンに紹介して広まりました。1847年のウィーンの舞踏会で使用された舞踏順序表にはワルツとカドリーユが交互にリストアップされています。当時のウィーンでダンスと言えば、まずワルツ、そして次に人気だったのがカドリーユでした。

でもやはりカドリーユのお膝元と言えば、フランスはパリ。そして海を隔てたロンドンでも同じようにカドリーユが流行していました。このブームは19世紀後半まで続きました。

軍事パレード? バレエ用語?

カドリーユとは
カドリーユは、17世紀には本来4人の騎兵の小隊が馬で隊列を作って演じる軍事パレードを指す言葉でした。また18世紀にはバレエの群舞を踊るダンサーを表すようになり、バレエの中でもコルトンダンス(対舞曲)が「コルトンダンスのカドリーユ」と呼ばれるようになり、最終的に「カドリーユ」というダンスの名前になりました。(※)

ある読者の方より、「18世紀には現在のようなバレエが確立しておらず、18世紀と19世紀の用語が混在しているのでは」というご指摘をいただきました。以上は記事下にあります『踊るミューズ(岩田隆)』P51の記述を参考に書いた文章ですが、この内容が真実であるかどうかの検証は私自身はできません。基本的に文献の内容が正確であるという前提で記事を書いておりますので、ご理解いただきますようお願い致します。

【動画】カドリーユの踊り方

カドリーユはカップルが4、6、または8組になって、スクエア(四角形)になって踊ります。それぞれのカップルは四角形の中央を向いていて、数個の短いステップの連続(フィガー)を繰り返します。4分の2拍子、または8分の6拍子で8小節単位が繰り返されます。(曲によって様々なバリエーションがあります)。そしてその間にパートナーが次々チェンジされます。

【動画】大勢で1列になって踊ることも

舞踏場に人がたくさんいる場合、こんな風に1列になって始まることもあるみたい。みなさんすごく楽しそう! 単純なステップが多いから、すぐに覚えられそうですね(※)。ワークショプが動画の通りのステップとは限りませんが雰囲気はつかめるかと。

動画では、ところどころマイクのアナウンスで男性の声が入っています。これは「コール」といい、今どのステップを使うべきか教えている声です。当日もコールが入りますので習った振り付けを覚えていないくても、ちゃんと踊ることができますよ。

ヨハン・シュトラウス親子が数多く作曲

カドリーユとは
サンジェルマン伯爵の時計塔」で踊られる曲は「こうもりのカドリーユ(Fledermaus-Quadrille)」。作曲家はヨハン・シュトラウス2世。なんと彼は生涯に70曲以上ものカドリーユを作曲しているんですよ。お父さんのヨハン・シュトラウス1世もたくさんカドリーユを作曲しています。

【動画】オペレッタ『こうもり』のカドリーユ

ヨハン・シュトラウス2世は「ワルツ王」という称号が与えられているほどワルツの作曲を得意とした作曲家です。でも同じくらい情熱を注いだのがカドリーユです。彼の作品の中で人気なのが1874年作曲のオペレッタ『こうもり』。優雅で軽快な雰囲気の曲は全世界で愛されています。「こうもりのカドリーユ」は踊りだしたくなるような楽しさを感じます。

ぜひワークショップでご一緒しましょう

カドリーユとは
もうあなたも踊りたくてウズウズしているのではないかしら。素敵な殿方、そしてお嬢様、奥様方、ぜひ私と一緒に踊っていただけませんか?……あらまあ、本当はダンスをお誘いするのは男性の方からでしたね。はしたなくて、ごめんあそばせ。【蒸気夫人(マダムスチーム)】

当記事の画像は著作権保護期間を満了したパブリックドメイン写真を使用しています。

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