スチームパンクとはあまり関係ないのですが、今回の記事では我が家の愛犬・シュガーをご紹介します。ウィペットというサイトハウンド系の犬種です。ウィペットとはどんな犬でしょう?
うちの子自慢させてください
犬のしつけについてご質問を時々頂きますので、ブログに初めて書いてみたいと思います。でも、ネット上には「うちの子、かわいいでしょ〜」的なブログが溢れてますので、うんざりな方もいらっしゃるかとは思います。でもすみません。今回だけ犬バカを大目に見てやってください。
ウィペットのシュガー
我が家で飼っている犬は、ウィペット(Whippet)というメス犬です。2010年11月現在、1歳と6ヶ月です。人間で言うと20歳ぐらいの乙女。名前はシュガー(砂糖)です。一般的なウィペットよりも小柄で体重8キロ。散歩をしていると「痩せてるー!」「病気なの?」とよく言われますが、元来こういう痩せた体型の犬です。
ホントはコワモテの犬が好き
最初はウィペットを飼うつもりは全くありませんでした。私の好みはドーベルマンやジャーマンシェパード、グレートデン、マスチフなどのコワモテ系の犬。でも旦那様は子どもの頃から犬嫌いです。チワワなどの小型犬も避けているぐらいなので「ドーベルマンなんかいたら家に入れないよ」と言うのです。そこでお互い歩み寄って、中型犬ということにしました。
なかなかご縁が見つからず
特に純血種にこだわりはなかったので、最初は動物愛護センターなどいくつかまわったり、ネットの里親探しに応募したりしました。でもなかなか良いご縁がありませんでした。そして犬を探し始めて半年ほどしたある日、旦那様があるペットショップでウィペットを見つけてくれました。それも驚くぐらいの格安の値段です。
全然子犬らしくない犬
本当はペットショップで犬を選ぶのはあまり気が進みませんでした。でも見に行ってみると常にプルプル震えて引きこもっているし、他の元気いっぱいな子犬と違って、抱き上げても全く反応がなくぼんやりしています。全く覇気がありません。格安なのは何か理由があるのかなあ……。
全然子犬らしくない犬
でもそういう見捨ててはおけないところが気になりましたし、たまたまそのウィペットの誕生日が旦那様と同じという縁も感じました。そしてとうとう去年の夏から彼女は我が家の一員となったのでした。
サンタスリトルヘルパーみたいな犬
ウィペットは体高は50センチ前後のイギリス原産の中型犬。アメリカの人気アニメ『The Simpsons』で、シンプソン一家はサンタスリトルヘルパーというグレイハウンド(※)を飼っています。ウィペットはサンタスリトルヘルパーに似ていますよ。
時速60キロの俊足
ウィペットは、犬の種類で言うとサイト(視覚)ハウンドという犬種です。大型犬のグレイハウンドを改良して小型化したものです。非常に目が良いのと流線型の体をして足が速いので猟にも使われていました。諸説ありますが、時速60キロものスピードが出せると言われています。スタートダッシュは、グレイハウンドよりも速いぐらいです。
室内飼いに適した寒がりの犬
毛がたくさん抜けるので毎日の掃除は欠かせませんが、短毛種なので体臭もほとんどなく、トリミングも必要ありません。脂肪が少なく、皮膚も薄いため、寒さにとても弱いです。冬の時期は暖炉の前から離れないほどの寒がりだから、野外で飼うのは無理ですね。室内飼い用の犬です。
『デキのいい犬、わるい犬』
普段はあまり吠えずおとなしい一方、スイッチが入るとはしゃぐ二面性があります。犬の研究家として名高く名著をたくさん記している、スタンレー・コレン氏の『デキのいい犬、わるい犬』という本には、サイトハウンドの飼い主がショックを受けるような記述があります。
サイトハウンドの成績はどれも低い
それは専門家チームによる服従訓練競技をデータ分析した「作業・服従知能からみた犬種別順位」です。つまりは犬の偏差値みたいなものなのですが、がっかりすることにサイトハウンドはどの犬も軒並み成績が悪いです。
サイトハウンドはおすすめできない?
かろうじてグレイハウンドは79犬種中46位、ウィペットは51位にランクインしていますが、同じサイトハウンド仲間のボルゾイは75位、アフガン・ハウンドにいたっては最下位の79位です。同書には「サイトハウンドはあまり初心者にはお勧めできない」と書かれてます。
血は水よりも濃しでなく、氏より育ち
私は生まれつきとか「血は水よりも濃い」と言われると、カッと頭に血がのぼる性格なのです。警察犬や盲導犬レベルになれば適正はあるでしょうが、そんな順位なんてどうでもいいです。「氏より育ち」です。
だからいくらヴンダーカンマー的な魔法学校の情景が描かれようと、『ハリー・ポッター』シリーズがあまり好きになれない。両親が偉大な魔法使いだからって、ハリーも特別待遇っておかしくないだろうか? 親は関係ない。両親はハリーが赤ん坊の頃に亡くなって育ててないし。
「両親がマグル(人間)だから差別されているのに、ど根性とガリ勉で学年トップ」のハーマイオニーの方がよほど好感が持てる。何よりも血筋が大事──といういかにもイギリス的物語だとは思うけれど。
犬に関する本を200冊以上読みました
私はドシロウトなので、犬のことを学ぶために一から勉強しました。国内外の専門書は200冊以上読みました。私はなんでも本から学ぶのです。訓練学校に預けておしまい──と他人任せにはしたくなかったので、試行錯誤しながら毎日少しずつシュガーと二人でトレーニングしました。
シュガーは30語のコマンドを理解
もちろん私だけでなく旦那様の言うこともよく聞くので、今まで犬嫌いだった彼も犬好きに変わりました。シュガーも旦那様が大好きです。以下は今現在シュガーが理解している約30語のコマンドです。よくがんばりました。
シュガーが記憶している30のコマンド
その画期的な方法とは?
短期間に30語ものコマンドを犬に教えることができたのは、何冊かの本に画期的な犬の訓練法が紹介されていたからです。その方法を使えば、飼い主も比較的簡単に犬にコマンドを教えることができ、犬もゲーム感覚で喜んで訓練をすることができます。シュガーは散歩やご飯よりも、毎日のトレーニングを楽しみにしています。私は英語で教えましたが、日本語でも、何語でも大丈夫。
次回は犬の画期的なトレーニング法について
叩いたり、怒鳴ったりするしつけはもう古いです。犬も飼い主も辛いだけです。雑種だろうが、純血種だろうが関係ありません。「うちの犬は馬鹿だからおすわりもできない」なんて、犬のせいにしてはいけません。次回はその素晴らしい犬のトレーニング方法をご紹介したいと思います。【蒸気夫人(マダムスチーム)】
追記:2015年01月10日
我が家に二頭目のウィペットがやってきました。ソルト(オス)です。さらに賑やかになりましたよ。