腹筋を割ってから3ヶ月。さらにトレーニングを続け、鍛え上げた背筋を手に入れました。今回はトレーニングの秘密道具とシャーロック・ホームズの肉体能力について書きます。
知ってのとおり、ぼくには英国古来のよきスポーツ、ボクシングの心得がいささかあってね、こいつがときどき役に立つ。きょうなんかも、もしボクシングを知らなかったら、さんざんな目にあうところだった。
武闘派ホームズ
シャーロック・ホームズは生っ白い頭脳オンリーの天才ではありません。『美しき自転車乗り』では悪漢を左ストレートで倒し、『四つの署名』ではボクシングの試合で勝った経歴が明らかになり、『空き家の冒険』では宿敵・モリアーティー教授を日本の格闘技バリツによって倒したと語っています。ホームズは他にもフェンシングも習得しており、なかなかの武闘派です。
いかにして肉体能力を維持？
しかしシャーロキアンの間でしばしば議論になるのが「ホームズがいかにしてその肉体能力を維持していたか？」です。ホームズ物語では特に毎日鍛錬に励んでいたということは書かれていませんし、ご飯も食べずに研究や推理に没頭、何日間も部屋に閉じこもったり、コカインを注射したりと不健康そのものですもんね。
サルコペニア肥満とは
ところでサルコペニア肥満（Sarcopenic obesity）をご存知ですか？ サルコペニア肥満とは、筋肉が減少すると同時に体脂肪率が上がり肥満状態にあることです。
40代以上の人で「全く運動もしていないのに若いころと体重が変わらず痩せている」と自慢する人がいますね。しかしそれは単に痩せているように見えるだけで、実は筋肉が脂肪に置き換わっているだけなのです。
ホームズも寄る年波には勝てぬ
筋肉は30代後半ごろから年に1％ぐらいずつ減少し、最終的に80歳では30〜40％も低下すると言われています。
いかにホームズと言えど、何もしていなければ筋肉は落ちる一方。20代ならともかく30代後半のホームズがトレーニングなしにモリアーティー教授を倒せるわけがありません。ではいったいどうやってホームズはその肉体能力を保っていたのでしょうか？
ホームズにとっては当たり前の習慣？
これは私の個人的な考えですがホームズにとってトレーニングは身についた習慣だったからだと思います。
たとえばあなたは、今朝歯磨きしたことをいちいち人に言って回るでしょうか？ 歯磨きは毎日するのが当たり前の習慣です。ホームズは歯を磨くように淡々とトレーニングしていたからこそ、ワトソンにあえて言わなかったのではないでしょうか。それ故にホームズの日々の鍛錬が書かれなかった──と私は考えています。
3ヶ月前の外見と比較
以前トレーニングの記事を書いたのを覚えておいででしょうか。3ヶ月でぷよぷよだったお腹をトレーニングによって縦に割ったという内容です。
写真左は3ヶ月前07月時点の私の腹筋。右は3ヶ月後の昨日撮影しました。現在の私の体脂肪率は18％です。これが女性が健康を保ちつつ、男性がドン引きしない腹筋のギリギリだと思います。10月09日発売の『週刊文春』が写っていますが、これはまぎれもなく最近の私の外観であることを証明するためのものです。
自分の体で検証しました
ダイエットとトレーニングの特集（3ヶ月で腹筋を割る方法）ですが、公開は半年後予定です。健康上問題がないかどうかとか、普通に続けられるかとか自分の身体で実験したいんでもうちょっと待ってくださいね。うん、でもややぽっちゃりの30代女性なら、3ヶ月でちゃんと割れるからダイジョブ。
— 五十嵐 麻理 Mari Igarashi (@IgarashiMari) 2014, 7月 17
上は07月17日の私のツイートです。もっと早くダイエット＆トレーニング方法の詳細を書く予定でしたが、本当に私のやり方で良いのか、普通に続けられるかを検証するために公開が遅くなってしまいました。持病の喘息（※）以外は特に健康上問題がなかったので以下にトレーニングとダイエット方法を書きます。
ダイエット＆トレーニングの方法
私がやったことは以下の通り
【1】朝食を食べない
【2】週3回1回1時間のトレーニングか、毎日15分のトレーニングを続ける。
【3】食べるカロリーよりも活動カロリーを多くする
【4】プロテインを毎日飲む
どこかで聞いたことがあるでしょう。朝食については賛否両論ありますが、私個人は食べないほうが調子が良かったので続けています。【1】以外は当たり前と言えば当たり前。でもその当たり前が大事なのです。
女性に特に注意してほしいこと
30代以降の女性の場合、プロテインを摂取することは大切です。筋トレをする人は体重の1.5～2倍グラムのタンパク質を1日に取る必要があります。ダイエット中は筋肉が落ちやすいので気をつけてください。
また女性が体脂肪率18％を切ると、エストロゲンの低下により生理が止まったり骨粗しょう症を起こします。老化が早まり閉経も通常よりも早く訪れます。体脂肪率を落とし過ぎないように注意してください。
『Nike+ Kinect Training』
私のトレーニングの秘密をご紹介します。それは『Nike+ Kinect Training』（Xbox 360＋Kinect）です。Nikeトップアスリートのトレーニング方法にもとづいたフィットネスプログラム。自宅のリビングで最先端のトレーニングを行うことができます。
自分の体をコントローラーに
Xbox 360に付属しているのが、このキネクトというガジェット。モニタの前のユーザーを自動読み取りする装置です。ゲームをするあなたはコントローラーをふくめ、何も持つ必要がありません。いわば自分の体そのものがコントローラーになります。
プラスチックの外観が悪目立ち
余談ですが、このキネクトの黒いプラスチックがどうにも気になっていたんですよ。家中クラシカルテイストでそろえているのに、テレビのどまんなかに真っ黒のキネクトが悪目立ちしています。だからスキンシールを海外から取り寄せててみました。お値段$14.99。送料合わせて$25.24。
新型機はまだ買う予定なし
シールを貼るだけだからカンタン。これでキネクトが木目調になりました。
自分に合ったプログラムを組み立て
『Nike+ Kinect Training』の話に戻ります。最初に運動能力テストを受けます。すると自分にぴったりのトレーニングプログラムが自動的に組み立てられ、その通りのスケジュールを淡々とこなすだけで、数ヶ月で理想の体つきにシェイプアップできるのです。
画面の様子
トレーナーが左側、自分のシルエットが右側に表示されます。鏡を見ているのと同じような状態で、トレーナーの動く通りに運動します。運動時間は自分の体力に合わせて自動的に計算されます。運動内容も自分が希望する目的（ダイエットなのか筋トレかなど）に合わせて変化します。時間は15分ぐらい。もっと長く続けることもできます。
必要なものは特になし
運動によってはダンベルが必要ですが、なくてもトレーニングできます。あと服装は普段着でも、トレーニングウェアでも構いません。なんなら真っ裸でも大丈夫です。だって自宅だから誰も見てませんし（私はちゃんとウェアを着ています）。
他に『ダンスセントラル』シリーズもお勧め
これまでいろんなソフトを購入しており、フィットネスゲームも他に数本持っています。でもトレーニングとしては『Nike+ Kinect Training』が最も優れていますね。他に70年代から最近のヒット曲までダンスができる『ダンスセントラルシリーズ』もお勧めです。こちらの方が楽しいし、一芸が身につけられますよ。
第一の不満：トレーナー
でも不満な部分もあります。まず第一にトレーナーの姿。ゴリラマッチョのアレックスと、スポーツウーマンのマリーのお二人。彼らは実在のナイキトレーナーなんですが、これあんまり日本人には受けないだろうなあ……。個人的にはやる気が起きるように、美青年のCGにしてほしかった。
第二の不満：ジャケットがひどい
第二にジャケットのひどさ。これ全然おもしろくなさそう……。ジャケ買いする人いるのかしら。Amazonのレビューがなかったら、絶対購入してないと思います。
第三の不満：広いスペースが必要
第三が最大の欠点で、かなり広いスペースが必要なことです。うちのリビングはテレビの前に2.5メートルの絨毯を敷いているのですがこのスペースでも頻繁に「もっと後ろに下がってください」という表示が出たり、時にはエラーになってしまいます。
だからいつも絨毯の端っこの、ソファギリギリのところで運動しています。せ、狭い！ おそらく3.5メートルでようやく不自由なくトレーニングできるのでは。
こんな部屋現実的じゃない！
でもテレビの前に3メートル以上何もない空間がある部屋ってそんなに多くないと思います。日本だけでなくニューヨークだってパリだって、都市部では世界中狭い部屋が普通ですよ。
「運動していると徐々にトレーナーの胸の部分に汗ジミが出てくる」とか、超どうでもいいCGを工夫するより前に、もっと小さい空間でできるようにしてほしいです。
一緒にトレーニングを頑張りましょう！
今回の3ヶ月は背筋を中心にトレーニングしてみました。この通りしっかりと筋肉がついてきましたよ。そんなわけで今後もトレーニングを続けていきたい所存です。トレーニングを頑張ってるみなさん、ともに続けていきましょう！【蒸気夫人（マダムスチーム）】
追記：2017年11月01日
大変残念なニュースです。Xboxのキネクトの生産終了が決定しました。今後は入手が困難になると考えられます。
米ＭＳ、「キネクト」の生産終了「一定の役割終えた」（日本経済新聞：2017/10/26 19:10）
米マイクロソフト（ＭＳ）がゲーム機「Ｘｂｏｘ（エックスボックス）」に接続し、身ぶり手ぶりや音声で操作できる端末「キネクト」の生産を終了したことが26日までに明らかになった。2010年に発売後、従来にない操作感から世界で約3500万台以上を売り上げるヒット商品となった。同社は生産終了の理由について「一定の役割を終えた」としている。
キネクトはテレビの前面などに設置して手足を認識させるだけで、ＣＧ（コンピューターグラフィックス）などを自分の体の動きや声で操れる。ＭＳは既に生産を終えており現在の店頭在庫までの販売となる。アフターサービスは継続する。
医療現場で手術中に医師がパソコン画面を切り替えるなど、産業用途でも使われている。ビジネス向け製品の今後の生産計画について同社は明らかにしていない。
同社はキネクトの技術を複合現実（ＭＲ）向けヘッドギア端末などに応用しており、富士通など端末メーカーが相次ぎ商品化している。日本ＭＳは「キネクトの機能はホロレンズなどで代替できる」としており、ＭＲ分野にシフトする考え。
キネクトは発売後60日間で販売台数が800万台を突破し、「世界最速のペースで売れた家電製品」としてギネスブックに認定された。
