こんな小さな瓶に詰め込んで大丈夫?──とご心配の方へ。どうぞご安心を。これはフィギュアの金魚で本物ではありません。一風変わったフィギュアのディスプレイ方法をご紹介します。
1年前に作ったもの
この金魚の瓶詰め。ちょうど去年の8月に作ったもので、『スチームパンク東方研究所4』や『ネオ・ヴィクトリアンDIYブック』のグラビアにも写り込んだりしていました。その度に読者の方に「あの金魚は本物?」「あんな小さな瓶で飼えるの?」と質問されたりしていました。
ネット上でポピュラーなディスプレイ法
この飾り方は私が考案したものではありません。2011年のはじめにネットで『瓶詰めあずにゃん』と言って、『けいおん』の中野梓ちゃんのフィギュアを瓶詰めにしたディスプレイが話題になったのでご存知の方も多いでしょう。有名な方法ですし、私がことさら記事にするまでもないかなと思っていたのです。
意外に反応が良かったツイート
でもツイッターでご紹介したところ意外にリツイートされたので、この度記事にすることにしました。金魚の瓶詰めを作ってから1年経ちましたし、フィギュアの劣化はあるのかとか、メンテナンスはどうしたらいいのかについても分かってきたので、興味のある方にはこの記事がお役に立てるかもしれません。
【1】材料を集める
材料は、フィギュア、園芸用のガラスボール(ビーズ)、吸水ポリマー(園芸用でも、消臭用のものでもOK)、フタ付きの瓶です。フィギュア以外は100円ショップで手に入ります。
タカラトミーアーツ「原色図鑑観賞魚」
これはタカラトミーアーツから出ていた、ガチャガチャのフィギュア「原色図鑑観賞魚」シリーズの金魚です(公式サイト)。ガチャの歴史の中でも名作のほまれ高いフィギュアで、今でもネット通販で入手できます。すごくリアルにできていますよ。
【2】瓶にガラスボールを敷き詰める
用意した瓶は、太鼓瓶と呼ばれるガラス瓶。こんな風に2面が平らになっているので、ガラスの曲面で像が歪むことなくフィギュアを観察できます。普通の円筒形の瓶でも大丈夫です。瓶の中に、園芸用のガラスボール(ビーズ)を底から1〜2センチ敷き詰めます。
【3】吸水ポリマーを洗う
そして吸水ポリマーをざるにあけて洗います。そのまま使っても良いのですが、ゴミなどを取り除くためです。吸水ポリマーは園芸用でも消臭用のものでも構いません。両方使ってみましたが、特に問題はありませんでした。ただし園芸用のものは栄養素が入っている場合があり、コケが発生することもあるようです。
【4】吸水ポリマーを少しだけ入れる
ガラスボールの上に、吸水ポリマーを1〜2センチ入れます。
【5】フィギュアを入れる
金魚のフィギュアを入れます。泳いでいるかのようにフィギュアの向きを整えます。
【6】フィギュアの周りに吸水ポリマーを詰める
フィギュアの周りに吸水ポリマーをぎっしり詰めます。このままだと吸水ポリマーでフィギュアが良く見えません。
【7】水道水を入れる
水道水を入れます。ミネラルウォーターや精製水を使うように書かれているサイトやブログもたくさんありますが、私は普通の水道水を入れました。水道水の方が塩素消毒してあるので長持ちすると思ったからです。
水を入れると、吸水ポリマーが透明に!
水を入れるとあら不思議。吸水ポリマーが透明化して、フィギュアが宙に浮かんでいるようになりました。
【9】泡を取り除く
泡が吸水ポリマーの間に挟まってしまった場合は、楊枝や箸でつつくようにすると泡が上に逃げて消えますよ。微妙な位置調整もしておきましょう。しばらくすると小さな泡がフィギュアにびっしりつきますが、これも時間が経てば消えるので大丈夫です。
【10】フタを閉めて完成
水を口いっぱいに注ぎ足して、フタをきっちり閉めて完成。吸水ポリマーでフィギュアが固定されていますから、瓶を揺すったり横にしたりしても動くことがありません。
1年後にも変色なし
その後1年経過しましたがフィギュアの変色もなく、水が濁ったり腐ったりもしてません。でもさすがにほったらかしもまずいかなと、先日1年ぶりに水を入れ替えました。1年に1度ぐらいメンテナンスをすることをおすすめします。
フィギュアによっては向かないこともあります
レトロな標本タグを作って貼り付ければ、理科趣味的なインテリアにもなりますね。「原色図鑑観賞魚」の金魚は全く問題なかったのですが、使われている塗料・接着剤によっては瓶詰めにした場合、色が剥げたり変色するかもしれません。くれぐれも自己責任で。あなたの机の上に涼し気なフィギュアを飾ってみませんか?【蒸気夫人(マダムスチーム)】
関連商品・参考文献
- フィギュア
- ジェルポリマー
- 瓶
- 箸、楊枝
- ガラスボール