名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ〜♪ 樽型の植木鉢をリメイクしてソテツを植えてみました。ソテツの根の部分をヤシノミに見立てました。島崎藤村の名曲『椰子の実』を思わせる、南国ムードたっぷりの観葉鉢です。
椰子の実(やしのみ)
名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ故郷の岸を 離れて
汝はそも 波に幾月旧の木は 生いや茂れる
枝はなお 影をやなせるわれもまた 渚を枕
孤身の 浮寝の旅ぞ実をとりて 胸にあつれば
新なり 流離の憂海の日の 沈むを見れば
激り落つ 異郷の涙思いやる 八重の汐々
いずれの日にか 国に帰らん
塗装が剥げてしまった植木鉢をリメイク
何年か前に購入した植木鉢です。確かテーブルヤシが植わっていたと記憶していますが、大きくなってしまって植え替えをしました。買った当時は良かったのですが、もともとの塗装がひどくて、すぐにボロボロ、ハゲハゲになってしまいました。これをリメイクすることにします。
【1】塗料を除去する
まずは塗装を完全に除去します。たわしで擦っておおまかに塗装を落とした後に、塗料が乗りやすいようサンダー(サンドペーパー)をかけます。
【2】下地材を塗る
下地材を塗ります。今回はミッチャクロンを吹いた後に、ブラックジェッソを筆塗りしました。表面はザラザラのテクスチャにしますので、筆跡が残っても問題ありません。
【3】テクスチャ用塗料を作る
ザラザラのテクスチャは、アクリル絵の具、との粉を混ぜて作ります。との粉というのは石を細かく砕いた粉末で、木工の際に木の表面を平らにするために使う素材です。との粉自体がザラザラしているというよりももったりしたテクスチャを作るために混ぜました。筆を叩きつけるように塗ることでザラザラした筆跡を残します。
【4】ナチュラルサンドを塗る
ザラザラ感が足りなかったので、リキテックスのテクスチュアジェル・ナチュラルサンドを塗ります。これも筆で叩くようにしてつけます。写真では白っぽく見えますが、乾くと透明になります。
【5】ゴールドとブロンズを吹く
染めQのメッキ感覚・ブロンズとゴールドを吹き付けます。均一的に吹くのではなく、2色でムラになるようにしました。
【6】レザーリボンにカシメうち
レザーリボンにパンチで穴をあけて、カシメを一定間隔で打ちます。それを樽のタガのようにぐるりと上下2カ所に貼り付けます。できあがり! 塗装の乾燥待ち時間(3時間)を含めて5時間ぐらいかかりました。
【7】植物を植える
ヤシノミに見立てたソテツを買って植え付けてみました。ソテツの学名の「Cycas(シカス)」は、「ヤシに似た植物」という意味なのですよ。ちなみにソテツという和名は、株に鉄を打つと葉が蘇ることから「蘇鉄(鉄で蘇生)」と名付けられたそうです。
うーん、最初に発見した人はなんで鉄を打とうと思ったのかな?
あっという間に大きく成長しました
ソテツは海岸沿いのリゾート地でよくみかけるように成長がすごく早いんです。しかも高さ3〜5mの巨木になるソテツも多く、ごらんの通りたった3ヶ月で鉢がパンパンになるほど大きくなりました。せっかく植え替えしましたが、これもまた別の鉢に植え替えしなくちゃいけないかも。(2019年02月23日制作)
【蒸気夫人(マダムスチーム)】
関連商品・参考文献
- 植木鉢
- たわし
- サンダー(サンドペーパー)
- ミッチャクロン
- ブラックジェッソ
- 筆
- アクリル絵の具
- との粉
- ナチュラルサンド
- 染めQメッキ感覚(ブロンズ・ゴールド)
- レザーリボン
- パンチ
- カシメ
- 接着剤