家事は好きな方ですが、面倒だなと感じるのはアイロンがけ。少しでも楽しくするためにこだわりのアイロンとアイロン台を購入しました。エクストリーム・アイロニングもご紹介します。
メイドの種類もいろいろ
一言でメイドと言っても、ヴィクトリア朝のメイドには様々な種類がありました(※)。奥様の着付けやヘアメイクなど手伝うレディズメイド、子守をするナースメイド、キッチンの掃除や料理の手伝いをするキッチンメイド、掃除をするハウスメイド、お客様の給仕をするパーラーメイド。中でも最も辛い仕事をしたのが、洗濯とアイロンがけのランドリーメイドでした。
重労働な洗濯・アイロンがけ
現代のようにスイッチひとつで洗濯が終わるわけではありません。洗濯おけに水をくみ、ゴシゴシと洗濯板でこすり、手回しの洗濯機で洗い、木製の絞り器で脱水し、物干しに干す──。そしてアイロンがまた重労働です。
ヴィクトリア時代のメイドはマッチョ?
洗濯室はもうもうと蒸気が立ち込めて蒸し暑く、アイロンはずっしりとした鉄(アイロンはまさにiron)ですから相当な力仕事。何時間も鉄アレイを片手で持ち上げて上げ下げするようなものです。当時のランドリーメイドさんはかなりマッチョな二の腕だったに違いありません。
レトロなルックスのアイロン
これは私が家事室で使っているアイロンです。ドイツDBK社のTHE ACADEMIC。レトロな外観で気に入っています。これもミシンと同じく2008年に購入したものです。それまで10年愛用していたアイロンが落下事故により壊れてしまったので、新たに我が家にやってきました。
DBK社「THE ACADEMIC」
本体はクロームメッキ仕上げのスチールボディ。底はフッ素樹脂加工されたアルミ合金製で熱伝導率が高い作りです。蒸気もブシューッ!っと迫力がありますよ。持つとずっしりとした重さがあります。
アイロンは重い方が良い
一般に販売されているアイロンはプラスチックボディが多いですよね。軽くて扱い易いと思われていますが、実はアイロンはある程度重量があった方がシワ伸ばしが楽なのです。
軽いアイロンだと体重をかけて布地をぐいぐい伸ばさねばなりませんが、これはアイロン自体の重さでシワが伸びます。ただ一点だけ、中に入れた水の分量が外から分からない(透明ではないので)事以外は満足しています。
アイロン台は広いものをオススメします
アイロン台はできるだけ大きなものをお勧めします。男性もののワイシャツやシーツなど大きなものも、ざっと広げて一気にアイロンを滑らせることができるので、時間の短縮になりますよ。
愛用のスウェーデン製アイロン台
私の使っているアイロン台はスウェーデンの1943年創業老舗アイロン台メーカ・ロレッツ社のものです。立ったままでも座っても方法に合わせて高さ調節ができます。アイロンコードホルダーがついているから、コードをひっかけることもありません。
エクストリームスポーツを知っていますか?
突然ですがエクストリームスポーツをご存じですか? EXTREMEの意味通り、過激なスポーツのことです。例えばロッククライミングやラフティング、水上スキーやマウンテンスノーボードなど、普通のスポーツよりも激しく、時に危険を伴う、スリル感あふれるスポーツですね。
【動画】究極のスポーツ・エクストリームアイロニング
その中でも最近マニアックな人気が高まっているのがエクストリームアイロニングです。街で、山で、海の中で──あらゆる場所でアイロンがけを行うエクストリームスポーツです。
ロッククライミングしながら、カヌーしながら、クルマに乗りながらアイロンがけに挑む、アイロニスト(このスポーツのプレーヤーをそう呼ぶ)の勇姿をぜひ動画でごらんください。
【動画】アイロニスト・松澤等氏の挑戦
この動画では日本を代表するアイロニスト・松澤等氏がパナソニックのアイロンでウェイクボードをしながらのアイロンかけにチャレンジされてます。ヴィクトリア朝の重労働家事だったアイロンは、今やスポーツにまで進化したんですね。
青空の下、アイロニング!
わたしも松澤等氏の著書『そこにシワがあるから』を読んで触発され、アイロン台を引きずって庭でアイロンがけをしたことがあります。青空の下、清々しい風にふかれながらのアイロンがけ。「究極の癒しが得られる」と書かれている通り、素晴らしい開放感と達成感を得ることができました。アイロンがけが憂鬱に感じる時には場所を変えてみるというのもひとつの手ですね。
追記:2017年03月07日 7年後のアイロン
2017年03月現在の家事室の様子です。この記事を書いてから7年が経過し家事室の場所が変わりましたが、今もアイロンとアイロン台は健在です。2017年02月18日にアイロン台は交換用のカバーで新しくなり、アイロンもアイロンクリーナーでピカピカになりました。これからも愛用したいと思います。【蒸気夫人(マダムスチーム)】