
ずっと欲しかった憧れのエル・カスコ(El Casco)のはさみ。キラキラのゴールドで、机の引き出しを覗くたび、紙をショキリと切る時、心があたたかくなるような気持ちがします。
1年経っても欲しいはさみ
美しく輝くゴールドメタリックのはさみ。実は1万2千円もしました。このハサミを見かけたのは1年前。相当迷ったのですが「もし1年経っても欲しいと思うならそのとき購入しよう」と心に決め、そして今月とうとう手に入れることができました。
一生使いたいモノ

切れ味はもちろん最高。歯がぱちりと合わさった時の音も美しいです。これまで100円ショップのハサミを使っていたのですが、切れなくなっても「ま、いっか。100円だし」と気軽に新しいハサミを買っていました。でもこれからは切れ味が鈍ったら研ぎに出して、ずっとずっと使い続けると決めました。
ため息つくような美しい文具

私が惹かれたのはハサミだけではありません。エル・カスコという文具メーカは様々な美しいステーショナリーを商品化しています。
機械式の重厚感あふれる外観、アンティークの雰囲気たっぷり。ホチキスや鉛筆削りなど、メカニカルでスチームパンクの世界から抜け出てきたかのよう。こんな文具が並んでいる机に座ったらどんなに幸せなことでしょう。
火器製造の技術を活かす

エル・カスコは1920年創業の、スペインの老舗メーカです。最初の頃は、ピストルやライフルなどを製造していたのですが、1929年の世界大恐慌がきっかけで文具メーカとして生まれ変わりました。エル・カスコのテイストが精巧なメカのように感じるのも、もともとの火器製造の技術を活かしているからなんですね。
分解・組み立て可能なこだわり

職人気質のこだわりは、製造においてリベットを全く用いていないということにも表れています。部品一つ一つまで分解することができるという、昨今の使い捨て文化から真逆の方向に突っ走っているメーカですね。分解・組み立て可能というあたりにも銃器製造のテクニックが応用されているのでしょう。
高級文具メーカ・エル・カスコの歴史

スペインは1936年から1939年にかけてスペイン内戦が起こり、内線に勝利したフランコ政権は数万人を死刑にするなどの圧政を行いました。その後に続く第二次世界大戦でも大打撃を受け、戦後もフランコに対する人民戦線派への弾圧が続きました。
暗い時代を乗り越えて文具メーカーに転身

そんな暗い時代に老舗の誇りをかけてニッチな高級文具市場へと方向転換し、今や世界中にファンがいるあこがれの高級文具メーカになりました。ビジネス戦略的にも素晴らしい企業です。
高級文具を背伸びして使ってみる

少しずつお金が貯まるたびにエル・カスコの製品を集めていきたい。夢が広がる文具です。このような高級文具を「年をとってからいつか買おう」と考えるのも謙虚で美しいのですが、若いうちに背伸びして手に入れるのもアリなんじゃないかなあと思います。【蒸気夫人(マダムスチーム)】




