塩ビパイプで作られた本棚はスペースの節約になるだけでなく、スチームパンクらしさも演出することができます。トイレに設置した白いインダストリアルシェルフの作り方をご紹介します。
トイレの壁にパイプの棚を設置
トイレをリフォームした際に、トイレの壁の一面があいていることに気が付きました。せっかくネモ船長・ノーチラス号のトイレを作るのだから、配管を壁に這わせて船の中のようなイメージにしたい。棚のようにパイプを組めば本を飾ることもできて一石二鳥です。
パイプ本棚には人魚本のコレクション
パイプの本棚にはこんな風に本を置いてみました。トイレのメインモチーフは人魚。私は世界各国の『人魚姫(アンデルセン)』の絵本を集めているので、大きさ別に本棚に飾っています。

【1】実物大の設計図を作る
ではパイプの本棚の作り方に移りましょう。まずは設計図作りです。棚を取り付けたい壁の大きさと全く同じ大きさの模造紙を用意します。床に置いてどのような配管にするかデザインします。実際に水を通すわけではないので、本の大きさに合わせて自由に形を組み立てます。
【2】塩ビ管を設計図通りに組み立てる
硬質塩化ビニル管、通称塩ビ管と、塩ビ管をつなぐためのソケット、エルボなどのパーツを用意します。スリースバルブもあると、より配管っぽいイメージになりますね。設計図の通りに塩ビ管をカットし、ソケットやエルボでつなぎます。つなぎ目には、塩ビ用の接着剤を塗ります。
配管は全部組み立ててしまうと塗装しにくいので、適度な大きさでつなぐのをやめておくといいですよ。塗装後につなげるほうがずっと楽です。
【3】ゴムの板を1センチ幅にカット
厚さ2ミリのゴム板を1センチ幅にカットします。
【4】ゴムに穴を開ける
ゴムは塩ビ管の直径に合わせてカットし、ハトメ抜きという穴を開ける道具でゴムに1センチおきに5ミリの穴をあけます。
【5】塩ビ管にゴムを巻いてハトメを接着
接着剤でソケットやエルボの端にゴムをつけます。穴のあいているところに合わせて、ルーターで塩ビ管に穴をあけます。そこにカシメを差し込んで接着剤でつけます。配管がリベット打ちされているようにするための飾りです。
【6】塗装(1)下地剤を吹く
壁に固定するためのオーム型の金具、塩ビ管などを塗装します。最初にプライマーを吹きます。ピクニック用のシートを広げて使うと良いでしょう。
【7】塗装(2)白マットのスプレーを吹く
次に白色のラッカースプレーを吹きます。壁紙がマットなテクスチャので、マットタイプの塗料を選びました。ゴムやカシメをつけた所も同じ白色になりました。
【8】塗装終了(バルブはそのまま)c
塗り終わったところです。スリースバルブは赤と金色がアクセントになると思い、塗装せずにそのまま使うことにしました。
【9】壁に金具で取り付ける
設計図を見ながら配管をオーム型金具でとめていきます。壁は本の重さに堪えられるように、壁紙の下にベニヤ板をはってもらっています。だから直接ネジ止めできるのですが、石膏ボードの場合は石膏ボード用のアンカーなどを打つ必要があります。
【10】ネジの頭を塗装、塗りムラなどを補修
最後にネジの頭をアクリル絵の具の白色で塗ります。塗りムラや塗装が剥げているところも、丁寧に補修。これで出来上がりです。
シルバー、ブラウン、ブラックもお勧め
今回は壁の色に合わせて真っ白のパイプの本棚にしましたが、鉄でできているかのようなシャビーなシルバーや、赤サビの浮いたブラウン、ブラックなどに塗装するのも面白いですね。
追記:塩ビ管を使ったいろいろな工作
その後の塩ビ管を使った工作です。赤サビ風の塗装にしてみました。同じ塩ビ管やパーツでも塗装によって驚くほど印象が変わります。様々な塗装に挑戦してみてくださいね。【蒸気夫人(マダムスチーム)】



関連商品・参考文献
- 硬質塩化ビニル管
- 塩ビ管ソケット(複数個)
- 塩ビ管エルボ(複数個)
- スリースバルブ(複数個)
- 塩ビ管用接着剤
- 塩ビ管取り付け用金具
- ゴム板(2ミリ)
- カシメ
- ネジ
- のこぎり
- プラスチック用プライマー
- ラッカースプレー(ホワイト)
- アクリル絵の具(ホワイト)