完成した私の昭和レトロ自転車「黒糖号」をご披露いたします。天国のグランマー、見てるーっ? 格好だけでもおばあちゃんみたいになれたかなー? 自転車大改造記もこれにて大団円です。
コンピューターおばあちゃんになってるかな
生きていれば今年2010年には96歳の祖母。あの世にもネットがあるにしても、彼女の年齢で果たしてブログの記事が見られるかどうか。でも村で一番最初に自転車に乗った女だったのだから、きっとコンピューターおばあちゃんみたいになってるはず。「ブログ? あたしゃツイッターの方が手軽で好きだね」なんて言ったりしてね。
昭和レトロ自転車「黒糖号」
こちらが昭和レトロ自転車・黒糖号完成です。黒い車体にブラウンのサドルとタイヤがよく似合っています。本記事の私は、ちょうど祖母が今の私と同じ年齢ぐらいだった、戦後・昭和20年代的ファッションとヘアメイクをしています。
ヴィクトリアン自転車・黒糖号
こちらはもともとの黒糖号です。シャーロック・ホームズシリーズの『美しき自転車乗り』バイオレット・スミス嬢になってみました。でもどうみても私は『美しき』どころか、原題の『孤独な自転車乗り(The Adventure of the Solitary Cyclist)』の方ですが。
黒糖号の写真とコラム
さて、ここからは完成した黒糖号の写真とともに、自転車改造の最中に思ったことなど書いてみたいと思います。
苦労した自転車改造
ロッド式ブレーキの自転車がもはや販売されていないと知って愕然としたり、パーツをオークションでドキドキしながら落札したり、エッチング液で指が真っ黒に染まって往生したり、あちこちの自転車屋さんでパーツ交換を断られたり──今回の昭和レトロ自転車は構想2年、制作半年以上の時間がかかりました。
おばあちゃんみたいになれたかしら
自転車のプロから見るとおかしなことをやっていて、笑われているかもしれません。それでも念願叶い祖母が昔乗っていたような自転車に私も乗れたことが嬉しくて仕方ありません。物心つくまえに亡くなり写真も見たことがない祖母ですが、きっと上を向いて颯爽と実用車に乗っていたんじゃないかしら。
中学生の時の思い出1
もう20年以上も昔の話。私が中学生の時のことです。授業の間の休み時間は、子ども用のらくがき帳にマンガを描いたり、物語や将来の夢、欲しいものなどを書いて過ごしていました。友達が全然いなかったというのもあるのですが、そうやって一人で空想にふけっているのが一番楽しかったからです。
中学生の時の思い出2
ある時女性教師が「何をしているの?」と、らくがき帳を取り上げました。恥ずかしいと思いながらも勇気を出して「将来こういう家に住みたいんです。シャーロック・ホームズみたいになりたいんです」と私が描いたイラストを指さしました。すると彼女は他の生徒と顔を見合わせ、自分のこめかみの辺りで人差し指をクルクルと回しました。みんなが笑いました。
雨乞いのクイズ
突然ですが、こんなクイズをご存知でしょうか。
あるアフリカの部族が雨乞いの儀式で踊ると、必ず雨が降るといいます。なぜでしょう?
雨乞いクイズの答え
答えは「雨が降るまで踊り続けるから」です。
あなたが「こんなことがやりたい」「これが欲しい」「こういう人間になりたい」──と夢を口にすると、必ずあなたを笑ったり、反対したり、馬鹿にしたり、批判したりする人が出てくるでしょう。彼らは「大人になれ」「くだらない」「できっこない」「馬鹿馬鹿しい」──そう言って眉をひそめるでしょう。
あなたのことを親身になって心配して言ってくれる人もいるでしょうが、たいていの場合は無責任な批判だったり、その場の思いつきでそう言っているだけです。
あなたの味方でいましょう
なのにあなたまで「そうだね、馬鹿みたいだね、ハハ……」とあなた自身を笑ってどうするのです? 最後まであなたはあなたの味方でいなくてはいけません。そういう癖がつくと、年をとるにつれてだんだん夢がみられなくなってしまいます。
叶わないかもしれないけど
人間は万能ではありませんから、頑張っても叶わないこともあるでしょう。でも少なくとも何か行動を起こした分だけ、得るものはあります。その場から動かずに口だけ動かして批判する人よりも、少なくともあなたは前いた場所から何歩も前進しているはずです。
夢は口に出した方が良い
「誰にも言わずに黙々と自分だけで頑張るからいいよ」という方もいらっしゃるでしょう。でも私は願望は口に出した方がずっと早く叶うと信じています。笑われたりするリスクはありますが、あなたの味方になってくれたり、助けてくれる方も必ず現れるからです。
みなさんありがとう
私がこうしてひとつの夢を叶えたのも、私だけの力ではなく、いろんな方の助けがあったからです。快く改造を引き受けてくださった職人さん、無償で情報を公開してくださっているサイト管理人さん、アドバイスやアイデアを授けてくださった読者のみなさん、協力してくれた家族のおかげです。恥ずかしいからと黙っていたらきっと実現していません。
私にできるせめてもの恩返しは、自分の体験や考え、情報をネットに公開することです。どこかの誰かのお役に立てたら私は嬉しいです。
夢を語ろう
あなたの叶えたい夢、欲しいものはなんですか? 戸川純さんの『銀輪は唄う』を聞いてみてください。
もし夢があるならば、諦めずに願いを口に出し続けましょう。雨が降るまで踊り続けようではありませんか。私は一人になっても踊り続けますよ。でも共に夢を語りあえたらもっと楽しいですね。【蒸気夫人(マダムスチーム)】