『海底二万哩』はジュール・ヴェルヌが1870年に発表したSFです。潜水艦ノーチラス号の乗組員が使っている潜水ヘルメットをモチーフにした時計を作ってみました。気分はネモ船長!
丸い電波時計を潜水ヘルメット風に
書斎机の上で黄金に輝く時計。昔の潜水ヘルメットをモチーフにして、電波時計をリメイクしてみました。以前同じようなデザインの潜水ヘルメット花瓶を作ったこともありました。アンティークなダイビングヘルメットって、あなたもお好きではありませんか?

スチームパンク必読書『海底2万マイル』
主人公の海洋学者・ピエール・アロナックスがネモ船長とともに潜水服とヘルメットを身に着けて海底探検をするシーンはワクワクしますね。ジュール・ヴェルヌの『海底二万哩』は現代の原子力潜水艦を彷彿とさせるノーチラス号を登場させるなど、19世紀末のSFを代表する名作です。スチームパンクファンの必読書ですよ。この動画はディズニー映画の『20.000 Leagues Under the Sea』 (1954)です。

【1】元になる時計
元になったのはこちらの時計。カシオの電波目覚まし時計TQ-760J-7BJFです。電波時計なので時刻合わせの必要がなく、LEDライトもついていて大変重宝していたのですが、色が真っ白だから私の書斎では浮いてしまっていました。この球体の形を活かしてデコレーションしてみましょう。
【2】分解する
電波時計なので中に回路が組み込まれています。ガワを塗装したいのですべて分解して何箇所かコードを切断しました。塗装後にまたハンダ付けします。 私は子供の頃からこういうメカを分解して組み立て直すのが好きでした。
【3】穴あけ、装飾
ドリルで穴をあけて、デコシールで装飾します。この時計は球体をしていて最初から美しい形をしているので最小限の改造で済みますね。
【4】下地作り
ナチュラルサンドメディウムで下塗りをします。リキテックスのナチュラルサンドは、ザラザラとした質感のテクスチャを簡単に作ることができます。最近気に入っている塗装剤です。
【5】文字盤を作る
文字盤を作ります。レトロなクリーム色の文字盤の中央に、「スチームパンク大百科S」のロゴをあしらいました。カラーでプリントアウトして丸く切り抜きます。
【6】針を塗装する
時計の針はもともと白色と青色だったので、タミヤカラーのフラットブラックで黒く塗り直しました。
【7】金色に塗装
全体を金色のラッカースプレーで塗装し、歯車やカシメ、ハトメ、ナット、圧着端子などのパーツで装飾します。
【8】金属パーツで装飾
このようなパーツはいざ探すとなるとなかなか見つからないものなので、普段からホームセンター、手芸店などをこまめにチェックして集めておくといいですね。
【9】組み立て直す+ハンダ付け
元通りにコードをはんだ付けして組み立てなおします。ちゃんと動いてホッとしました。電波時計なので念のため一晩置いて時刻合わせをしてから最終仕上げをします。
【10】バーをハンダ付け
昔の潜水窓や潜水ヘルメットって、こんな風にガラスを保護するためのバーがつけられていることが多いですよね。真鍮棒をカットして曲げて、カシメに通してハンダづけしました。ハンダは後で上から金色のアクリル絵の具を塗って色をなじませます。
【11】完成!
『海底二万哩』的レトロ潜水ヘルメット時計完成です! 時刻は常に正確。ちゃんと目覚まし時計としても使えますよ。
書斎机になじみました
真っ白だった時計が金色になって、私の書斎机になじんだデザインとなりました。市販品も一手間かけてリメイクすると、より愛着が湧きますね。「この形面白い!」というガジェットを見つけたら、ぜひ想像力を働かせてあなたのオリジナリティあふれる作品にしてみましょう!【蒸気夫人(マダムスチーム)】
関連商品・参考文献
- 時計(カシオ 電波目覚まし時計TQ-760J-7BJF)
- デコレーションシール(100円ショップ)
- リキテックス ナチュラルサンド
- 印刷用紙
- タミヤカラー(フラットブラック)
- ラッカースプレー(染めQ ゴールド)
- 歯車パーツ
- カシメ
- ハトメ
- ナット
- 圧着端子
- 真鍮棒
- アクリル絵の具(金)
- 工作道具一式