蒸気社の新製品・スチームパンクキーボード・階差Ⅱ(カイザー2)をご紹介します。2016年発売の階差Ⅰとの違いはテンキー。スイッチ切り替えでiPhone、iPadにもお使いいただけます。
バベッジの階差機関がモチーフ
コンピュータの父・チャールズ・バベッジ(Charles Babbage 1791~1871)が構想した階差機関 (difference engine)は歯車を使った自動計算機です。その階差機関をモチーフにしたスチームパンクキーボード・階差(Kaiser)。発売から1年が経過して、新たに階差Ⅱがリリースされました。
階差Ⅰと階差Ⅱの比較
階差Ⅰと階差Ⅱの比較です。左上2機が階差Ⅰ。右下が今回作った階差Ⅱです。36個だった歯車は100個になり、新たにテンキーがつきました。階差Ⅰはマホガニーブラウンとピアノブラックの2種類でしたが、階差Ⅱはピアノブラックのみです。大きさは425mm×215mm×125mm。低反発クッションのハンドレストつきです。
オカダヤスチームパンク展示会に出品
階差Ⅱは2017年10月6日(金)〜31日(火)に新宿オカダヤ特設会場にて開催された、スチームパンク作品展示会に出品するために作りました。階差Ⅰとともに3機展示したのでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。
耐久性のあるガラスキートップ
古き好き時代のタイプライターを模したクラシカルな外観。iPad、iPhoneともボタン一つで連携できます。また美しいガラス製キートップは耐久性がありハードユーズに耐えられます。
最も苦労したギア作り
階差に関しては諸事情により詳しい作り方を割愛させていただきます。当記事ではダイジェストで制作過程の写真を掲載しました。一番苦労したのがギア作りです。なんせ100個もあるので、一つ一つノギスで大きさを測ってほぼおなじ大きさの歯車に揃えるのが大変でした。
1年半で技術力が向上しました
階差Ⅰを制作したのが2016年05月。それから1年半経過しての階差Ⅱ制作となりましたが、並べて比べてみると技術力に大きな差が感じられました。ゆっくりとではありますが自分なりに技術が向上したのだなあと嬉しくなりました。
使っていくうちに改善点も見つかりました
そして実際に1年半階差Ⅰを使ってみると「ここがもうちょっとこうだったら良かったのに」という改善点に気がつくようになりました。私の工作品は実際に使うものばかりなので、自分で使用テスト(しかもできるだけ長期間)をすることが大切なんだなと思いました。
Natsukoさんのおかげです
和装スチームパンクを推奨していらっしゃる、Natsuko(@NatsukoCoral)さんにはとても感謝しています。階差Ⅰは毎日何時間も使っていたので塗装がはげてしまった部分がありました。そこにNatsukoさんよりプレゼントしていただいたこの金具を貼り付けることで塗装を保護することができたからです。
Natsukoさんは奥ゆかしい大和撫子なのでプレゼントしたことは内緒にということでしたが、バラしてごめんなさい。でも本当にありがたかったです。
劣化が全くなかったガラス製キートップ
毎日5時間以上キーボードを叩き続けて1年以上が経過しましたが、階差Ⅰのガラス製キートップは多少汚れても全く劣化がありませんでした。アクリル板、レジン、カッティングシート、プラスチック……様々な素材を試しましたが、劣化しなかったのはガラスのみでした。ガラスは透明度が高く美しいので最適ですね。
独立テンキーはお役御免に
テンキーつきのキーボードになったので、左に置いている独立したテンキーはお役御免となりました。スチームパンクガジェットが増えて、年々書斎机の作業スペースが小さくなっていて困っていたのでちょっとホッとしました。さあて、次は何を作ろうかしら。【蒸気夫人(マダムスチーム)】